阿部side
ーー職員室での一件から数日後ーー
最近は毋とも佐久間とも距離がぎこちなくなった。
僕が人間関係に苦労している間に、周りの空気は確実に変わっていた。
廊下を歩くと、聞こえていないつもりなのか、ヒソヒソと声が聞こえてくる。
佐久間を刺したやつは、停学処分を喰らっているらしいが、この問題は元凶がいなくなっても、解決しなかった。
少しはマシになったはず?
けれど、あいつがいた時と同じく、
机に入っていたはずの教科書はなくなり、
授業中は背中に紙屑が飛んでき、
僕の身の回りのものには、知らない落書きが増えていった。
マシになると思った僕が間違った。
前より、ひどい。
それに、僕は気づいている。
母と口論したあの日、
佐久間が扉越しに見ていたあの日、
『弱みを見せた』
そう思われたのかもしれない。
だけど、自分の辛いを誰にも言えなかった。
母に言えば、「ほら、だから言ったでしょう?」と言われるのはわかっていたし。
佐久間に言えば、無理をして動くのもわかっていた。
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ーー昼休みーー
屋上へ続く階段を登り、膝を抱える。
そこへ、違う足音が続く。
振り返ると、まだ本調子とは言えない佐久間が立っていた。
制服の下からは包帯が見えていて、無理して来たのは一目でわかる。
佐久間はゆっくりと近づき、顔を伏せる僕の横に腰を下ろした。
静かな声。
追い詰めるわけでもなく、責めるわけでもない。
ただ心配している声。
その暖かさがまた、僕の喉をしめる。
佐久間は優しいけれど、逃さないという目をしていた。
肩が震える。
隠してたことを、また暴かれた。
変なところで切って、ごめんなさい!
ギリ1000文字届かなかった〜(泣)
♡、☆、コメントなど、してくれると嬉しいな〜♪













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。