親の許可をもらった僕とショッピ君は、夕飯を食べてお風呂に入り、僕の部屋に向かっていた。
ぐいっ バタンッ
急にショッピ君に腕を引っ張られ、部屋のドアに押し付けられた。
何言ってるんだ?危機感って、友達にそんな感情持つ必要ある?
あ、もしかして…
え、なんで黙るの?
てか、なんで分かってくれないの?みたいな顔しないでよ。
翌朝、ショッピ君は逃げるように僕の家を出た。
昨日の言葉ってどういう意味だったんだろ。
というか、1番聞きたかったこと聞くの忘れた…。
僕は着替えて、財布とスマホだけを持って家を出た。
近くの公園の自販機で、飲み物を買っていた時だった。
ロボロさん…攻略対象かな?
背小さいけど、めちゃくちゃ可愛い…
天…なんでこんな紙つけてるんだろ。
ショッピ君、僕の話するんだ…。
なんか意外だな。
僕はあのまますぐに家に帰ってきた。
通知内容はこうだった。
「アップデートが完了いたしました。
作者はゲームの内容が面白くないことに気づき、ゲームの内容を変えさせて頂きました。
新機能も追加しましたので、どうぞお楽しみください。」
どんな内容かも書かれていない。
自分で考えろってことか…。
新機能の内容も書かれてないし、ダメだなこのゲーム。
僕はこの時、この嫌な予感が当たるなんて、
思いもしなかった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!