大我は、到着した高地に抱えられ、
すぐに病院へと向かった。
命には別状はなく、怪我の治療だけで済んだ。
*
財宝は、私がペンダントを付けると
ペンダントが発光し、その光を辿っていくと
再度ペンダントをかざすポイントが出現した。
何度かそれを繰り返していくと、
岩と見せかけた大きな扉があり、
ゴゴゴゴ…と開いた先に、
財宝を見つけることができた。
*
これに関してはすべて、
全国の孤児院へと
寄付することにした。
こうして、この財宝を巡る争いに
終止符を打った。
そして、3ヶ月が経った頃。
と、まぁ…
殺し屋×スパイチームは
高地のお店で一緒に集まる仲までになった。
そして、私と北斗はというと…
殺し屋の仕事が終わった後、
急いで自分の部屋へと続く階段を駆け上がり、
カーテンを開け、勢いよく窓を開ける。
庭から伸びる木の上で待つ北斗は
寒さでガクブル震えていた。
そんな彼を窓から部屋の中に招く。
見上げると、じ…と見つめる北斗。
うううん…と考えた挙句、
彼の手を握り少し背伸びをして、
初めて自分から彼にキスをする。
恥ずかしくて彼の目を見れないでいると
クイッと顔を上げられ、見つめられる。
反論しようとしたらそれをキスで封じられた。
北斗はそっと唇を離し、私を真っ直ぐ見つめ
こうして私達は夜に時々、密会を重ね、
愛を育んでいった。
そして私は殺し屋、彼はスパイとして、
それぞれのミッションをクリアするべく、
仮面を被りながら生活をしていく。
私も母を見つけるまでは、
この生活は終わらない。
END.
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。