そう言ったちゃんみなさんの目が、私の心の奥を見透かしているようで、背筋が凍った。
あぁ、私が何かを隠していることは、とっくににお見通しだったんだ。
そう。
そのせいで、たぶん私は人生を狂わされた。
生まれた時から優秀な兄と比べられてきた。
父も当然、よくできる兄を可愛がった。
私を愛してくれるのは母だけだった。
母は有名な韓国系のアーティストだった。
私が韓国語を喋れるのは母の影響だ。
私の記憶の中の母はいつも美しい声で歌い、舞い踊っていた。
私が12歳になる日の事だった。
母の勧めで始めた音楽教室の帰りに、珍しく兄からの電話があった。
胸騒ぎがした。
嫌な予感がした。
母は、母のファンのストーカーに刺されて、搬送先の病院で、死亡が確認された。
私は、母を看取ることができなかった。
後日。
葬式も終わって、これから生きることへの希望もなくなってきた居た時、母を最期をみた看護師の方から、
とある録音をいただいた。
母からのものだった。
酷く苦し気で、震えた声を聞いた途端、涙があふれてきた。
それ以来、私は狂ったように練習して、オーディションに出続けた。
でも、きっとお父さんの差し金で、全部辞退させられてた。
なぜかはわからない。
けれど、私は母の言いつけを守るべく、ずぅっと、オーディションに応募を続けた。
字か読めないからと、頭が弱いからと、虐められても。
父さんが衣食を保証してくれないから、年齢をごまかしてキャバでバイトして。
母が期待してくれた、私の声に、ダンスに。
No No Girlsを受けるまでの1年半。
狂ったように時と人生をを捧げ続けた。














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。