私はたかはし先生と仲が良く、暇な時を見計らっては、ほぼ毎日家に遊びに行っていた。
もう成人してからいくらか経つのにまだまだ私も子供だな、なんて思っていた。
親もいない寂しい家で一人なのが心の底で悲しかったからかもしれない。
ふと、いつも通りなことを言われて驚いて間抜けな声で返事をした。
そう言って渡されたのは婚姻届だった。
手作りで不器用な婚姻届。
そういって軽く笑い飛ばした。
だけど、冗談を言うタイプだと思っていなくて少し驚いた。でも普段は受け身なたかはし先生の可愛いわがままだと思って言われるがまま婚姻届を書いた。
その時の妖艶な笑みは今でも鮮明に覚えている。
ガサガサと机を漁るが、それらしきものは見当たらない。
何も考えていない浅はかな考え。
私は何も考えずに無垢なたかはし先生を歪めた
一瞬、なんだか底知れない感情が垣間見えた気がするけど気の所為だと思うことにした
たかはし先生の声に耳を傾ける。
ずっと隣になんて、ずっとは難しいけどできるならもちろん…
シュンとしていて垂れた耳が見える気がする…
その顔は犯則だよっ…!
どうしたの?なんて声をかける暇もなく話を進められる
私の疑問なんて虚しく無視され唇にキスを落とされそうになった
たかはし先生の体を、自分が出せる最大限の力で突き飛ばし
乱れた呼吸を整えた
キスをする寸前で止めることができたのでなんとか回避できたが…
冗談か…
いや…間抜けなキス待ち顔見られてたって恥ずかしいな!
本気に見えたからびっくりした
『大好き』
その後、職場の都合で転勤。
こんな漫画みたいな展開ってあるんだ。
なんて呑気なことを考えながらたかはし先生と離れた
NEXT,♡4











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。