階段を上がり、3階に到着する。呪霊の気配は感じるとすぐさま五条が祓いにかかる。
何もすることなく佇む澪桜。
流石、御三家のうちの1つ、五条家だ。先程は術式が失敗していたけど、五条悟の力はとてつもなく強い。
それは3級呪霊を軽々と退けるほど。
「澪桜はさ、豪華商品何が欲しいとかあるの~?」
不意に五条が聞いてくる。夜蛾の言っていた” 豪華商品 ” のことだろう。
澪桜にとって欲求はあまり持ち合わせていなかった。欲しいものがあれば自分で手に入れてきたからだ。
「別に、貰えるものなら特になんでもいいよ」
「ふ~ん」
興味無さげに答える五条に、澪桜は半分苛立ちを覚えてしまった。
「そういう五条は何が欲しいの?」
「俺も貰えるものなら なんでもいいよ」
自分と同じようにいう五条に苛立ちをやはり覚えてしまった澪桜は、その憂さ晴らしに4階に駆け上がり、準2級相当の呪霊を呪具・華紅薇を使い祓う。
「なんで澪桜は術式使わねぇの?」
「なんでって、対価が必要になるから?」
これは半分嘘。
_トケイノクロ✟_ならまだしも、憑依にそこまで大きな対価つまり代償は必要にならない。
と、いうよりも今回は術式を使うつもりはなかった。これが理由。それを澪桜は五条に伝えるつもりはない。
「終わったんだし、早く帰ろ?お風呂に入りたい」
そそくさと廃ビルから出ると、そこには夜蛾がたっていた。
「2人ともお疲れ」
労いの言葉を夜蛾がくれる。まだ、外に夏油と家入の2人がいないことに気付く。
「お疲れ様です、先生。 夏油と家入さんは?」
「2人はまだだ。だが、そのうち戻ってくるだろ。悟と澪桜は先に寮に帰って休みなさい」
2人が戻ってこないのに休むっと言うとこに抵抗はしたが、五条に急かされ帰ることに決めた。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。