第39話

第39話 絶望までの猶予を
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2026/05/31 11:35 更新
   






急ぎの相談と手紙にしたためか、まだ店の空いていない


時間に迎えてくれた









(なまえ)
あなた
お時間を頂きありがとうございます…
ヴァルト(魔道具師)
構いませんよ
ヴァルト(魔道具師)
それで、ご要件とは?
(なまえ)
あなた
……はい、

 


あなたは詳細を伝えた






焦りで上手く言葉にできなかった気がするが



目の前の先生は真面目に聞いてくれた 









ヴァルト(魔道具師)
……状況はわかりました
ヴァルト(魔道具師)
つまり
ヴァルト(魔道具師)
しゅうと様は炎龍(ファイヤードラゴン)の魔付きであり
その魔力を長年抑え込んできた
(なまえ)
あなた
はい
ヴァルト(魔道具師)
しかし、現在はそれが不可能となり
魔力が体内で蓄積している
ヴァルト(魔道具師)
その結果、魔力過多症となっている
ヴァルト(魔道具師)
しゅうと様は、炎龍(ファイヤードラゴン)化も
進んでいるのですよね?
(なまえ)
あなた
ええ




あなたは続けて頷いた









ヴァルト(魔道具師)
……であれば、問題は魔力過多症では
ありませんね
(なまえ)
あなた
……はい?



予想外の言葉に驚く




ヴァルトは机を軽くつつく








ヴァルト(魔道具師)
炎龍(ファイヤードラゴン)の魔力が増え続けている以上
魔力過多症だけ治療しても
意味がありません
(なまえ)
あなた
また同じことになるからですか
ヴァルト(魔道具師)
そうです





ヴァルトは続けた





ヴァルト(魔道具師)
今のしゅうと様は、溢れ続ける魔力
によって身体が侵食されている状態です
ヴァルト(魔道具師)
魔力過多症も
ヴァルト(魔道具師)
炎龍(ファイヤードラゴン)化も
ヴァルト(魔道具師)
元の原因は同じです
(なまえ)
あなた
じゃあ……?
ヴァルト(魔道具師)
余剰した魔力を引き出す必要があります
ヴァルト(魔道具師)
それが、あなたの言っている
魔力過多症のための魔道具です
(なまえ)
あなた
そういった魔道具は実在しますか?
ヴァルト(魔道具師)
あります










ヴァルト(魔道具師)
希少素材を複数使い、
複合付与した魔道具です
ヴァルト(魔道具師)
しかし、魔付きの魔力は難しく……
ヴァルト(魔道具師)
しゅうと様の元の魔力値は?
(なまえ)
あなた
たしか……魔付きの前は
10だったかと
ヴァルト(魔道具師)
では、上がった魔力値は10ですか……
ヴァルト(魔道具師)
それを補う魔道具の製作は
かなり難しいと思ってください
(なまえ)
あなた
貴族の間や商会で販売はありますか?




こちらには伯爵家の者が2人いる




流通しているのなら、何とかなるかもしれない





 

ヴァルト(魔道具師)
いえ、
ヴァルト(魔道具師)
個人の魔力や魔力量に合わせて
個人制作となります
ヴァルト(魔道具師)
貴族の家ならば
数ヶ月以上かけて準備するものです
(なまえ)
あなた
……!



  



その回答に一気に焦りが増す






しゅうとにそんな時間はない









失礼を承知で尋ねた

   




(なまえ)
あなた
あの、先生なら、急ぎで
お作りになれますか?
ヴァルト(魔道具師)
1人では無理ですね
ヴァルト(魔道具師)
この制作には2人以上の
魔道具師が必要です
ヴァルト(魔道具師)
私とあなたで作れるかどうか……
ヴァルト(魔道具師)
やってみないとわからないとしか
言えません
 





自分の考えを見透かした言葉が帰ってきた








 
そこで、自分がどれだけ無茶なお願いをしているかに

気づく





貴族でもそんなにかかる魔道具だ


 



立ち上がって頭を深く下げる







 

(なまえ)
あなた
ヴァルト先生を巻き込むようなご相談をして申し訳ありません……
(なまえ)
あなた
ご迷惑がかかるようでしたら
作り方だけを教えください
(なまえ)
あなた
今後の迷惑になるなら、先生との
距離も置きます
(なまえ)
あなた
ですから、どうか……お願いします!





下げたままの頭の向こう、静かに息を吐くのがわかった

















ヴァルト(魔道具師)
いいでしょう
ヴァルト(魔道具師)
かわいい生徒のお願いです
ヴァルト(魔道具師)
巻き込まれてさしあげます
(なまえ)
あなた
すみません!!ありがとうございます!





跳ねるように姿勢を戻した自分に、ヴァルトが告げる







ヴァルト(魔道具師)
作業場へ移動しましょう
ヴァルト(魔道具師)
しゅうと様についての情報も
ヴァルト(魔道具師)
それに合わせて仕様を出します
ヴァルト(魔道具師)
ところで、しゅうと様の今の状態は?
(なまえ)
あなた
指先や首元が炎龍(ファイヤードラゴン)化しているのは
確認しました……
(なまえ)
あなた
あとは体の一部が焦げたり……
でしょうか
ヴァルト(魔道具師)
神殿の最高治癒を受けてそれだとなると
あまり悠長なことを言ってられませんね…
ヴァルト(魔道具師)
仮にその侵食を怪我とした時
7日過ぎて完全固定されると厄介です
ヴァルト(魔道具師)
どのみち、このままいくと
侵食は止められないでしょう





怪我や火傷は、ポーションや魔法で治さないかぎり


7日過ぎると状態が固定化される






(なまえ)
あなた
その、しゅうとさんは
侵食が始まって4日目で……
(なまえ)
あなた
無理を申し上げているのはわかってます
(なまえ)
あなた
でも……
ヴァルト(魔道具師)
腕も顔もいい護衛騎士が
剣を握れなくなるのは困りますからね
ヴァルト(魔道具師)
王都の美形度が減るとよろしくない





目が潤むのをこらえるあなたに



ヴァルトが冗談めいた言葉をかけた











ヴァルト(魔道具師)
作業は今日から明日
徹夜となりますのでご用意を
ヴァルト(魔道具師)
必要素材をメモしますので
塔に在庫があれば持ってきてください
(なまえ)
あなた
はい、わかりました
ヴァルト(魔道具師)
他の3人にもご連絡をお忘れなく
ヴァルト(魔道具師)
使える手札は増やしておきたいです
(なまえ)
あなた
あの、お支払いはおいくらでしょうか?
(なまえ)
あなた
必ずお支払いしますので





希少素材を使っての魔道具制作




ヴァルトの店と商会を休ませて手を借りるのだ







高額になるのは覚悟している






ヴァルト(魔道具師)
素材代とワイン1ダースを
(なまえ)
あなた
……!それでは少なすぎます!
ヴァルト(魔道具師)
……あなたのお父様には
『借り』がありまして
ヴァルト(魔道具師)
その返しとでもしましょうか
(なまえ)
あなた
……ありがとうございます!




ヴァルトにも、父にも一生頭が上がらなそうだ 





















一方、ふうはや達は王城から神殿に移動していた
















神官
皆様宛にお手紙が
神官
あなた様からです
ふうはや
ふうはや
ッ!
かざね
かざね
ありがとうございますッ!
りもこん
りもこん
………!






ふうはやが、神官から手紙を受け取る





その瞳が左から右へと素早く動き

 


全部読み終えたところで硬直した












りもこん
りもこん
何て書いてある?
ふうはや
ふうはや
……、
ふうはや
ふうはや
しゅうとを助けるための魔道具制作に
ヴァルト先生とこの後すぐに取り掛かる
ふうはや
ふうはや
場所は先生の店
ふうはや
ふうはや
素材は足りてるから心配はいらない
ふうはや
ふうはや
できれば来てほしいっていうのと……
かざね
かざね
……と?






ふうはや
ふうはや
しゅうとが助かる希望があるのは
あと3日……だって
りもこん
りもこん
!
かざね
かざね
3日…!?
ふうはや
ふうはや
行こう、俺たちには
それくらいしか___
りもこん
りもこん
ちょっと待ってろ
ふうはや
ふうはや
え?
かざね
かざね
……?








りもこんは必死の形相で、神官を追いかけた










そして








りもこん
りもこん
すみません……!
りもこん
りもこん
盥はありますか?
神官
……!
神官
えぇ、沢山
神官
思う存分にどうぞ
りもこん
りもこん
ありがとうございます!








神官から受け取り




詠唱する







りもこん
りもこん
氷の玉(アイス・ロック)





できたのは、氷の柱







ふうはや
ふうはや
何して…?
りもこん
りもこん
頼む、これをしゅうとに!
ふうはや
ふうはや
こ、これ?
ふうはや
ふうはや
何で___
かざね
かざね
行くぞ、ふうはや!
ふうはや
ふうはや
あ、うん!






























かざね
かざね
しゅうと!差し入れ__
かざね
かざね
ッ!
ふうはや
ふうはや
しゅうと!?
しゅうと
しゅうと
ぁ……ひさ……り……、






部屋には、衰弱しきった友






それなのに、容赦なく侵食は進んでいた






部屋は恐ろしく暑い









しゅうと
しゅうと
………、





しゅうとが氷の入った盥を力なく見つめ





ふっ、と笑った






























見覚えしかない氷の柱






その透明さに、またかと思ってしまった













しゅうと
しゅうと
あ……が……と、
しゅうと
しゅうと
そこ……お……て……?
ふうはや
ふうはや
わかった!!
かざね
かざね
しゅうと、……
 



かざねは唇を噛み、無理に笑った






かざね
かざね
大丈夫、絶対助かる
かざね
かざね
だから……ッ、
ふうはや
ふうはや
何とか頑張れ!!
しゅうと
しゅうと
うん……笑




しゅうとがあまりにも優しい笑顔で、拳を突き出す








それに応えるように、2人も突き出した





















 
時間との戦いが、息つく暇もなく始まった 



















主
主
テスト勉強忙しいので
投稿頻度下がってますスミマセン






主
主
あとありがとうございます!
主
主
正直もう上がらないと思ってたんで
ふぁ?ってなりました
主
主
いつも見てくださってる皆様には
感謝しかないです
主
主
おついん!

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