アームストロングの連続した攻撃を腕で防ぎ、やがて、壁際まで追い詰められる。
大きく腕を振り上げるアームストロングの行動を見極め、スカーは右手の関節を鳴らす。
スカーは剝き出しになったアームストロングの腹に手を伸ばすが、アームストロングは巧みなステップで後ろに下がった。
後ろに下がったアームストロングはにやりと笑った。スカーが何かに気づいたときにはライフルを構えるリザがいた。リザが引き金を引き数発撃つ。するとスカーのサングラスに当たり、サングラスは地面に落ちる。
スカーのこめかみから血が流れる。スカーは睨みつける。
ロイはそう言うと手を上げると憲兵たちが銃を構える。するとスカーは右手を地面に当て、大きな穴を開ける。
スカーは開けた穴から地下水道へと逃げて行った。
路地から顔を出したヒューズがアームストロングに話しかける。
ヒューズの言葉に青筋を立てるロイを横目にヒューズは憲兵たちに指示を出す。
少し考える素振りはするも、苦笑いで言うあなたに、ロイは頭を抱え、ヒューズは苦笑いをする。
ロイの剣幕にあなたは取り繕った笑みを浮かべた。それが、ロイやヒューズにバレていると分かっていても。
あなたは立ち眩みを起こし、倒れそうになったところをヒューズが支えた。
そう言ってロイは両手を広げた。
ヒューズはあなたを支える腕の力を少し強める。
そう言ってあなたは手に持っていた紅剣を手放す。すると、その紅剣はみるみる形をなくし、赤い液体へと戻っていく。
ヒューズはそう言ったあなたの頭を優しく撫でた。
エドは慌ててアルに駆け寄る。
アルはエドを思いっきり殴り、殴られたエドは頬を押さえながら唖然とする。
アルはそう言って再びエドを殴る。
口喧嘩をするエドとアルをロイ達が眺める横で、あなたはヒューズから手渡された黒いコートを羽織る。
意地が…矜持が爆発して、アルはエドの胸ぐらを掴んで大声を上げる。そんな中、あなたは少しずつ2人に近づく。
すでにボロボロだった右腕は限界を超え、ベキャと取れる。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。