第125話

非日常120
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2023/08/05 13:14 更新
それからは一晩中泣き明かした。 歯ブラシや衣服……みんなが確かにここに居た形跡はあるのに本人達が居ない事実がただただ寂しかった。

しかし泣いたとてみんなが戻ってくる訳もないし、そもそもみんなは元は向こう漫画の世界の人物。 ……いつも通りの日常だと思ったのに、ある日突然非日常になり……それが元に戻った。 それだけの事だ。
あなた
お腹空いた……何か食べよ
どんな時でも腹は減る。 最後に作ってもらってあったであろう、味噌汁と炒め物を盛っていただきますをする。
あなた
……(一人で食べるご飯、久しぶりだな……)
静かな部屋に一人だけの食器の音が響く。 食べ終わって食器を洗い、大学へ行く準備を整える。
あなた
行ってきます
───シーン……
あなた
……
そう、これが普通でこれが私の元の日常だ。 大学へ向かい講義に出席してレポートをまとめ、終わったらバイトに向かう……みんなが元の世界に戻れただけで、あとは何も変わらない日々を過ごしていくだけ。
───
─────
わ「先輩、最近何かありました?」
あなた
え何、どうしたのわかばちゃん
みんなが元の世界に戻って数日後のバイト終了後、唐突に聞いてきたわかばちゃん。
わ「だって先輩、最近ずっと元気無いんスもん。 それに急にサングラスを首に掛け始めて……ハッ!まさか先輩……男っスか?」
な「えっ!あなたちゃんにも好きな男の人が!?」
あなた
びっくりした小梨さん、いつから聞いてたんですか
本当どこから聞いてたのか、なっしーこと小梨さんも加わってきた。 二人とも圧が凄い。
あなた
……まあまあ当たりです。 恋愛的な意味じゃないけど好きな人はいたんです。 けど、遠くに帰ったんです。 サングラスは帰る前に貰った物で、いつも身に付けてるんです
な「ステキ!帰る前にくれたって事は向こうはあなたちゃんの事が好きなのね!」
あなた
でも、会えないくらい遠い所に帰ったので……いくら好きと思っても伝えられないんです
な「……じゃあビデオ通話とか!好きなら好きって言わないと、次会えた時ぎこちなくなるわよ」
あなた
……そうですかね、できるならすぐにでもビデオ通話したいんですけど向こうはできない状況だから繋がらないんですよ
な「んもう!もどかしいわねぇ!」
彼氏持ちの小梨さんは頬に両手を置いてキャーキャー言っているが、"恋愛的な意味じゃない"と私が今さっき言った事をもう忘れているのだろうか。 次会えた時って……会えないし……

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