韓国で有名な財閥の5つに入る家に生まれた1人の少女
"カン あなた"
何を頼んでも叶う
そんな彼女には幼なじみが居る
私の家には、昔から決まりがある。
「16歳になるまで、恋愛は禁止」
理由はいつも同じだった。
まだ子どもだから。
大切なことは、ちゃんと分かる年になってから。
学業に集中するため
間違えないために。
私はそれを信じていた。
16歳になれば、自由になれるのだと。
そう思っていた
数年前
——あの日も、私は子どもだった。
中庭で、いつも通り幼なじみたちに囲まれて座っていた。
私は何も考えずに言った。
すると、少し間を置いて、続けた。
声は軽かった。
遊びの延長みたいで、
突然だった
だけど
他の全員も、それを当然みたいに受け取った。
冗談だと思った。
子ども同士の、よくある遊びだと思った。
誰か一人を選ぶ話じゃない。
そんな前提、なかったはずなのに。
不思議だったのは、
誰も“誰と結婚するのか”を確認しなかったこと。
確認する必要がないみたいに、
最初から形が決まっているみたいに。
そう聞かれて、
私は首を横に振れなかった。
嫌だと思う理由が、なかった。
大切にしてくれる人たちで、
その場の空気は優しくて、
断る言葉を知らなかった。
差し出された指に、
私は自分の指を重ねた。
——深い意味なんて、考えずに。
成長するにつれて、
結婚が特別な契約だと知った。
恋愛が、選ぶものだと知った。
それに、中学に入ってあの約束は忘れた。
忘れていいものだと思っていた。
でも、幼なじみたちは覚えていた。
同時に、理由の分からない違和感が残る。
恋愛の話をしているはずなのに、
誰も私に聞かない。
——誰が好きなのか。
——誰を選ぶつもりなのか。
手をつながれても、
抱き締められても、
予定を共有されても、
頬やおでこにキスされても、
そう言われてきた。
だから私は、
守られているだけだと思っていた。
お姫様みたいに、大切にされているだけだと。
16歳の誕生日が近づくにつれて、
彼らは落ち着いていた。
焦りも、不安もない。
まるで——
待つ必要のない未来を、
"最初から知っているみたいに"
その日が来れば、私は選べる。
そう信じていた。
でも、今なら少し分かる。
——あの日は、解禁日じゃない。
私が
"約束を果たす日だ"
子どもの頃、
彼らが持ちかけて、
私が頷いてしまった言葉は、
誰にも否定されないまま、
修正されることもないまま、
そのまま未来になってゆく。
——約束の期限は、永遠。
新作です✨誰と結ばれるか予想してみてください、予想コメント待ってます♡!





















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。