これまで魔法を使えないことを
上手く隠していた僕だけど、
魔法が使えないことがバレてしまった。
そのせいでみんなから除け者にされたり
みんなから外されたり
嫌がらせを受ける毎日。
そんな僕の支えは、
"レモン・アーヴィン"という1人の少女だった
レモンちゃんは相手に聞こえる大きな声で
"マッシュくん!"と明るく言ってくれる
標的がレモンちゃんに移る可能性もあるのに
レモンちゃんは"マッシュくんのためなら"
と言って、いつも守ってくれる。
…本当は僕が守る側なのにね
恵まれてるな。僕は
僕の周りには
最低な言葉を吐いて早足でそこを去る
なんでいつもこう…
みんなのことを踏みにじっちゃうんだろ
最低な言葉を吐いて早足でそこを去る"つもり"だった
去ろうとした僕はレモンちゃんに捕まっていた
レモンちゃん達の言葉を聞いて
心が少し軽くなったような気がした
_____そんな思いもつかの間、
日に日にきつくなっていく嫌がらせ。
僕も、魔法が使えたらな…(笑)
、、...
"死にたい"
そう発言をしたのはレモンちゃん達の前でだった。
なんでレモンちゃんが
ランスくん達に"生きて"と言ったのか分からなかった
…聞いた瞬間は
「私と、"心中"しませんか?」
心中…?…………心中の意味って……
"相愛の男女が合意の上で一緒に死ぬこと"
......だった気が
「"貴方となら、どこにでも"」
レモンちゃんに提案された次の日、
僕とレモンちゃんは
互いの心臓にナイフを刺し、心中した。
例え虐められていても、
例え嫌われていても、
僕/私は____
「「貴方となら、どこにでも」」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!