第8話

〜彼女の2つの可能性
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2023/05/14 14:00 更新
エリスと遊び始めて、数刻程が経った頃だった。
遊び疲れたのか、エリスは私の膝を枕にして寝息を立て始めていた。
エリス
スーッスーッ、、
あなた
エ、エリス様、、?起きて下さい、、、?
起きてと云うが其の声は虫が鳴くほどの小ささ。
眠り姫状態のエリスが起きる訳も無く、私はさて如何しようと、頭を抱えた。

此の儘放置するのは後でとやかく言われそうだし、
だからと言って此の儘では膝が痛い。私の身体は虚弱なのだから。
あなた
さて、、如何しよ、、
如何すればいいか分からず、私は取り敢えずエリスの頭を撫で始めた。
猫を愛でる様に、優しく。優しく。

寝息をたてるエリスの顔は、きっと孤児の苦しみなぞ知らないのだろとくらい、
幸せそうなモノだった。
あなた
、、、、、、ムカつく
頭を撫でていた手を、エリスの首にかける。
優しく包み込む様に、段々と力を入れる。

其の幸せそうな顔が、苦しみに歪んで行く。
あなた
ふふっ、、、良い気味、、
ガチャ

その時、部屋の扉が開けられた。

見られる、!
そう思い、エリスから急いで手を離す。
あなた
ッ!!
中原
ンだよ、そんな驚かなくても良いだろ、、
入って来たのは、中原と、、、
包帯を巻いた、蓬髪の少年だった。中原と同い年くらいか?
太宰
やぁ、初めまして。
僕は太宰、太宰治。君があなた?
あなた
そ、うですけど、、、2人揃って何の様ですか、、?
人当たりの良さそうな笑み。
の、裏に何か隠してそうな少年だと感じた。

端的に言えば、不気味な男だ。
太宰
いいや?森さんに君が此処に居る間の説明係を命じられてねぇ
部屋の場所とか、規則とか、色々とね?
中原
いくら姐さんの女中と云えど、最低限の規則は知っとく必要があるだろ?
あなた
、、、其れなら別に、中原さんだけで構わないですけど、、
兎に角、此の太宰治には関わりたく無い。そう、私の直感が云っている。
太宰
えぇ、!こんな蛞蝓のチビが良いの!?
君変わってるねぇ、、
中原
ンだと手前ぇ!
チビも蛞蝓も、関係ねぇだろうが、此の放浪者野郎!!
太宰
はぁ?君さ気づいてる?
あなたと中也、大して身長差ないんだよぉ?
中原
あー、うるせぇうるせぇ!!
俺は未だ16だ!成長期はコレからなンだよッ!!!
太宰
其れ去年も云ってなかった?
其れからちゅーやくんはどれ位伸びたのかなぁ??
中原
うっせぇ!少しは伸びてンだよ、此の包帯無駄遣い装置!
あなた
、、、、、、、、、、
2人の会話に置いてきぼりとなった私は思った。
あぁ、コイツら仲悪いんだな、と。

只、2人とも頭は回りそうなのに云っている事が幼稚で愉快なので、
私は暫く傍観していた。

口喧嘩が落ち着いたのは、エリスを回収に来た森が部屋に入って来た30分後だった。

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