いつかは皆に伝えなきゃとは思っていたけど
あんな爆弾落とされたら、
さすがに動揺するに決まってる。
めめにいじられて、尚更赤っ恥だ……。
帰りの支度をしていると、
佐久間から声をかけられて
そのままお家にお邪魔することになった。
着いて早々、
それスノの収録後。
楽屋に9人揃ったタイミングで
阿部ちゃんと佐久間が付き合ってることを知った。
それから、ゆり組も。こーじも。
そして、俺と照も。
俺が照を好きになり始めたのは、高2の時。
事務所の後輩として、シンメとして、
一応知ってはいたけれど
同じ学校に入って、仲良くなった。
俺は高校の時、学校中ではちゃめちゃモテたから
悪い気分には一切ならなかったけど、
唯一、誰にも言えなかったことは
俺が男を好きだということ。
別に言ったって良かったは良かったけど
なんか、言えなかった。
唯一知っていたのは、同期の阿部ちゃんだけ。
そんな俺にとって、
照はずっと眩しくて憧れだった。
自分のことをちゃんと理解してて、
ちゃんと伝えられて。
同じグループになった時も、
隠さず堂々と言っていた。
俺は、恥ずかしいのもあって何も言えなかったけど。
と言いながら、佐久間は愛らしく笑う。
阿部ちゃんも照と同じで、オープンだった。
だからか、素直に話せたんだと思う。
俺も、実はずっとそうなんだって。
佐久間のこういう顔初めて見た。
愛おしそうに阿部ちゃんを見てる顔。
好きが滲んで溢れ出てる。
そういう所があいつも好きだったんだろうな。
なんて、思いながら。
佐久間は、なにか察したように言った。
その佐久間を見て、
俺も好きな人に会いたくなって帰ることにした。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!