第64話

[ 花、綴る。] - ep.11 / Sedum -
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2026/09/02 10:04 更新









ほしき
ちょっと、皇輝の事で相談あるんだけど。
もし、良ければ明日事務所で会えない?
とよだりくと
とよだりくと
ちょうど、行く予定あるからいいよ?
ほしき
良かった。
じゃあ、明日よろしくね!
とよだりくと
とよだりくと
はいよー









思っていたより、すぐに決まった。

最初、陸人が皇輝の幼馴染だと聞いた時

戸惑いや苛立ちよりも先に、

羨ましいが勝った。

俺がいたから、皇輝は維さんと暮らすようになり、

俺は、皇輝のことを知ることなく、

過ごすことになった。

小学2年の時に見た1枚の写真。

あの写真がなかったら、

俺は皇輝のことを知らなかったんだ。

その事実があるから、

陸人は皇輝とずっといることができた。

陸人が皇輝のそばに居てくれたから、

俺は皇輝に出会うことができた。

俺が一緒に過ごせなかった時間を

陸人は過ごしてきたんだ。

きっと、陸人はまだ俺の知らない皇輝を知っている。

あの日も、ふたりが時々話すところを見る度に、

20年の差を感じてしまった。

いつまでもこの空白の20年は

きっと埋められないんだと思う。

だから、嫌だけど…

俺の知らない皇輝を知ってるのは

めちゃくちゃ嫌だけど……

陸人にしか聴けなかったんだ。







星輝
忙しい時にごめんね。
陸人
全然、たまたま来る予定だったから。
皇輝のことって何?
星輝
陸人ってさ、
皇輝からうちの親の話とか聞いたことある?
陸人
星輝の親?
星輝
そう。
俺らのことは知ってるよね?
陸人
知ってるよ、一応。
星輝
それじゃあさ、
皇輝がなんで維さんと暮らしてたかも知ってる?
陸人
まあ、知ってるね。
星輝
だったら。
陸人
あー、皇輝。
多分親に会うの怖い。みたいな?
星輝
やっぱり?









なんとなく、そんな予感はしていた。

一度ママに会わせた時に、

俺には見せないような顔をしていたから。








陸人
星輝さ。
皇輝が分離不安症持ってるの知ってる?
星輝
そう、なの?
陸人
まあ、本人が直接言ってた訳じゃなくて
俺が似たようなの持ってるから
なんとなく気づいてるだけなんだけど。
星輝
うん。
陸人
多分、星輝には
話してないんじゃないかなぁと思って。
星輝
なんでそう思ったの?









なんで、皇輝のこと

なんでも知ってるような言い方しないの?

俺よりも皇輝のことを陸人はわかってるはずなのに。

なんでお前はそんなに冷静で居られるんだよ。









陸人
星輝と春輝がそうだから。
星輝
え、?
陸人
本当に大切な人には、
心配かけたくないでしょ?
ふたりとも。
星輝
まあ、うん。
陸人
俺、皇輝から
散々星輝のことで相談されまくってたからさ。笑
星輝
それは…
陸人
その時の皇輝。
今までと全然違う顔してたんよね。
本当に、星輝のこと大好きなんだろうな。って
陸人
俺は、それが好きだった。
星輝
そっか。















星輝
陸人ってほんといい奴だな
















ep.11 / Sedum(セダム)

和名 : マンネングサ

花言葉 : 静穏、落ち着き、「私を思ってください」

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