────この関係が良くない事くらい、最初から分かっていた。
毎晩 貴方の隣で逃避行。
あまりにも退廃的な生活。
それでも、「アタシ」の心を溶かすのは、貴方だけだから。
こうしてまた、助手席に乗ってしまう。
1人きりの部屋に、無機質な着信音が鳴り響く。
開いてみれば、それは ツバサからのメッセージだった。
俺とツバサとの関係はセフレ。
現在時刻は午前2時。
目的なんて分かっていた。
けれど、何処かで貴方に縋る「アタシ」が居る。
少し迷ってそう返した。
たったそれだけの会話。
けれど少しずつ、心が甘く溶ける様な、そんな感覚がした。
ツバサが迎えに来てくれた、ヴェルファイアに乗る。
疑う様な、不思議がる様な瞳で此方を見る。
そして何を思ったか、俺の上着をずらした。
首元の痣が顕わになる。
ていくは怯える様な瞳でツバサを見つめた。
都会の喧騒をBGMに、車を走らせる。
この時間は、俺たちだけの物の様な気がした。
2人の関係はセフレとして登場しますが、行為シーンや直接的な表現等は一切御座いません。
ただし、それを想起させるような表現は一部御座いますので、苦手な方は閲覧をお控えください。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。