社員達がうずまきに入ってから数十分。
皆んなが其々好きな物を飲み食いし、腹も満たされた頃。
あなた、ナオミ、与謝野は同じテーブル席で食事を終えていた。
あなたは、メニューにあった色取り取りの食事に目を奪われ、好きな物を注文して食べていた。
そのせいか、やけに空になった食器の量が多い。
「食べる子はよく育つ」と言うが、年齢からして量は平均を上回っている。
其れを見た与謝野も、少し心配気味に声を掛けた。
が、当の本人は「全く分からない」とでも言いたげな顔をして首を傾げるだけ。
ナオミが話を切り上げ、懐から財布を出すと、与謝野が其れを止めた。
与謝野は善意で言ったが、ナオミからしたら其れは申し訳ない。
ナオミは与謝野の言葉に納得した後、懐に財布を戻した。
ナオミに手を引かれながら探偵社へ戻ったあなた。
事務所に入るや否や、眠いのか目を擦り始めた。
ナオミがそう問うと、こくりと頭を下に下げて頷いた。
あなたの頭がかくん、と下に落ちたかと思えば、そのまま静かな寝息をたてて寝てしまった様子。
ふふ、と軽く微笑んだナオミは、あなたをそっと横抱きしながら医務室へ向かった。
あなたは夢を見ていた。
地面には水が張っていて、同じ風景が際限なく続いている。
夢にしてはどこか鮮烈で、現実にしては幻想的。
あなたは夢か現実か区別のつかないこの空感を不思議に思い、アテもなく歩き出した。
歩みを一つ進める毎に、水面に波紋が浮かび、遥か彼方まで静かに広がり、消える。
風も吹かなければ、雲も動かない。
まるで時が止まったと錯覚しそうな静けさだ。
流石に物音の一つしない事に不安感を抱いたか、震える声で乱歩とナオミの声を呟く。
しかしその言葉に返事をする者は、誰一人としてこの空間に存在しない。
誰の耳にも届くことなく、虚空へ静かに消えるだけ。
あなたの目が涙で潤み、遂に泣きそうになった時。
白く淡い光を放つ何かがあなたの前に降り立った。
それはまるで、天使の梯子に照らされた天使の様で。
あなたは疑問符を浮かべながらもそっと立ち上がり、小さな手を光へ伸ばす。
すると、光はあなたを包み込むように、一際大きく輝きを増した。
そしてあなたの体に吸い込まれ、微かな光だけが残った。
あなたは胸に両手を当て、形の無い筈の光の存在を確かに感じていた。
そのまま深い深い不思議な眠りは幕を閉じる————。
終わらせ方が毎度毎度雑ですみません… 自宣伝通りまーす!! こちら文ストの参加型となっているのですが… 圧倒的に人が集まらなくてですね 何が言いたいかと言えばお分かりでしょうけど… 興味のある方!! 参加してみませんか? この作品を見ている方は文スト好きの方だと思われますので! 少しでも興味があれば、ご参加願いたいです!!! それではまた次回〜











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。