首領公認で情報を交換していると云い放ったあなたに、厳しい表情で云い返す坂口。
その口調は、硬く強張っていた。
うちは人手不足も深刻化してるからね、と付け加えたあなた。
未だに、あなたが情報部の新人に認める者は現れていない。
やや、あなたを睨む様に視線を流す坂口。
しかし、あっけらかんと笑ったあなたには、その視線は刺さらなかった。
はぁー、と太宰は天井を見上げてため息をついた。
隣であなたも深く頷き、同調する。
ピタリと動きを止め、パソコンを凝視するあなた。
マウスを操作し、謎の画面を選択する。
システムにアクセスするパスワードを打ち込む。
ブルースクリーンのシステム画面には、一部に文字の抜けが出来ていた。
背後で、今度は少し息をつく程度のため息をもらす太宰。
普段聞かない低い声で呟いたあなた。
低い声のまま話すあなたが振り返る。
その目には、爛々と少しの喜びの光が宿っていた。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!