第8話

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2023/09/29 07:00











  『ねぇ、いむ  あなたってどこ?』






  ある日、教室に髪を金髪に染めた、




濃いメイクのおそらく先輩であろう女性のグループが




私たちの教室に来た。






(なまえ)
あなた
  わ、私です…  




『ふーん…』






  私のことをジロジロと見る、金髪の女性。






  『ちょっと、話があるから来てくんない?』






(なまえ)
あなた
  わ、わかりました…  




そう言って、黙って先輩達の後ろについて行った。






(なまえ)
あなた
  ……っ  




着いたのは誰もいない空き教室。




私一人に対して先輩四人の状態である。




怖くて体をプルプルと震わせた時1人の先輩が口を開いた。






  『あんたさ、調子乗ってるの?』






(なまえ)
あなた
  へ、  




『大して可愛くないのにモテて、』

『なんなのほんと?』






(なまえ)
あなた
  ……  
 



『なに、よぬから告白されてんの?』






  よぬ…?




一体誰のことだ?






  『私はよぬに毎日アピールしてるというのに』

『どうしてあんたに告白なんて!?』






  急に大きい声で叫ばれて私はさっきより体が震えた。






  『あんたのどこがいいのよ!』

『ただの普通の女じゃん…』

『あんたなんかより私の方がオシャレもしてるし』

『可愛いはずなのに!』






  たぶんこの先輩は嫉妬で




私にこんなことを言っているのだろう。







先輩の好きな人が私に告白したことが辛くて、




悲しくてムカついたからだろう。






  『もう知らない…』

『あんたなんか、もう知らない!』

『早く消えてくれない?』

『目障りなんだよ!』






  強くそう言われ私の心にヒビが入った。




目障り……







やっぱり私は地味な方が良かったのかな?




友達なんて作らない方が良かったのかな?






  『これから覚えておきなさい!』






  そう言って、先輩たちは教室から出ていった。







"これから覚えておきなさい"







あー、私は虐められるんだ。







高校に行っても、虐められるんだったら




私は生きている意味なんじゃん。







やっと、生きる意味ができたというのに




またそれが潰れていくんだ。











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