続々と参加者が揃い、あっという間にソファーが埋まる。
結局、爽とは離れた場所になってしまった。
隣にいる女の子が、爽の右腕に触れる。
なんか……近くない?ロックオンされてる?
……また、顔が近い。
でも顔に出したら負けだ。
照れたように笑う爽の耳はほんのり朱い。
──演技、だもんね?
これで2人、きっと脱落させられる。
凛ちゃんは大和くん狙い……?
恋愛目線で発言してない気もする……。
この2人はまだ分からない。
特に乃愛ちゃんは、爽も苦手だろうな……。
ゆっくり立ち上がっても、まだ横には光くん。
今夜にでも告白させられそうだけど…あんまり早く動きすぎると他の人にばれちゃうか。
もう少し焦らそう──
愛想笑いを浮かべて、皆と一緒に階段を上る。
誰にも、気付かれてはいけない。




















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!