加米です!
両方クズ!!ヤンデレ!!どろどろ!!
前の米日の続きかも
数日前あたしは日本を殺した。
あいつが提案して、あいつが勝手にやったんだ。
あたしは何もしてないはずだった。
日本はあたしが殺したんだ。
歩くのもやっとなあたしのために日本が呼んでくれたらしい
本能だけが気づいていた。
彼女の優しい声色の奥にある、密かなどす黒い感情に
家に帰ると痣や擦り傷に手当をする。
同時に、さっきまでのことを愚痴るように相談した。
手当てがひと段落してからあいつは口を開いた。
いつも見せる柔らかい笑顔に一気に影が落ちる。
一切笑顔から変わっていないのに明らかに空気が変わったのを感じた。
今思えば、あいつに相談したのがダメだった
跪いたまま救急箱を片付けながら楽しそうに話すその姿は明らかに狂気だった
この返しが悪かった。調子に乗らせてしまったのだ
片づけが終わったのか立ち上がり、離れようとするあいつを止めようと伸ばした手は握ることができなかった。
帰ってきたときに飲まされたあの水がダメだったのだろう。
そこで記憶は終わっている。きっと眠ってしまったのだろう
あの狂気的な笑顔がすべて終わった今でもカビのようにこびりついてあたしを蝕んでいる。
徐々に浮上していく意識はひどく穏やかなものだった。
混濁する意識が現実に引き戻される
しばらくぼーっとした末に昨日のことが雪崩のように思い出される
タイミングを見計らったかのようにカミングアウトされるそれは、あたしの頭を強く殴った。
つかみかかろうとベッドから起きあがろうとすると昨日ぶつけた個所から衝撃が走る
痛みの余韻に悶えながらひねり出した質問にけろっと答える彼女は恐ろしいほどにいつも通りで、それと同時に狂気にまみれていた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。