第48話

新年会(My)
1,635
2018/01/29 10:00
《みやかわくんside》



『乾杯~』



その言葉と共に3つのグラスがぶつかり合う。



テ「やっとだよっ」



お酒を入れたテオくんが言う。



今日はてみじで新年会。



流石にこればかりはテオくんが言っていた
"やっと"という文字がぴったりだ。



最近ありがたいことに2組とも忙しくて
予定を立てることすら難しかった。



じ「お腹減ったぁ」



そう言って早々と箸を手に取るのはじんたん。



俺の向かいに座っている。



テ「じんたん早すぎんかww」



笑いながら言うテオくんは
慣れた手つきで俺と肩を組む。



人と肩を組むのはテオくんの癖だ。



こちらをちらっと見たじんたんが
ちょっと拗ねた顔をしたのに
テオくんは気づいていない。



俺がいつもテオくんの横に座る理由はこれ。



単純にテオくんとじんたんを
密着させたくないことと
じんたんの拗ねた顔を見られること。



だってじんたんは、俺だけのものだから。



テ「てかじんたんなんで烏龍茶なの!」



今日のテオくんは
酔いが回るのが早いのかテンションが高めだ。



俺的にはじんたんに
お酒を飲んで欲しくはないんだけど。



そのささやかな俺の願いは叶わず
テオくんがじんたんの分のお酒を頼む。



テ「一気しよ?3人で」

じ「パリピやな~」



3人で早く飲みきれた人が勝ちっ
と説明しているテオくんを見ながら
微笑んでそう言うじんたん。



本当に聞き上手だな、と思う。



テ「よ~い、スタート!」



テオくんのその掛け声で
グラスを一気に傾けて体にお酒を流し込む。



横目でテオくんを見ると
もうすぐ終わりそうな勢いだ。



み「やべ腹いてぇ、」



飲み終えて弱音を吐くと
俺の勝ちぃ~、とテオくんが喜んでいた。



一方じんたんはまだ飲み終えてなくて



じ「もういい?無理、」



既にピンク色に染まった顔でそう言った。



テ「じゃあじんたんの負けねっ」



テオくんが言っているのを流して
じんたんは先に貰っていた水を大量に飲んでいる。



一気に水を飲み干したじんたんは
まだ苦しそうに顔を歪めていた。



…やべ、可愛い。



口に出そうだったその言葉を
空気と一緒に飲み込んだ。

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