前の話
一覧へ
次の話

第1話

110
2026/04/05 13:21 更新




____いつも、ゴミ山の中に居た。



















椅子にさえ、座ったことなんてなかった。











いつも地べたに這って、ぼんやりとしていた。















…でも、邪魔になるから、部屋の隅に縮こまってた。


















…いつも流れてる、テレビ。







テレビにはおかあさんとおとうさんが映って、
楽しそうにおしゃべりしてた。





物音なんて立てれば、怒号と暴挙の嵐。









お腹の音なんて、もってのほか。










ご飯は2人の食べかすか、いい日は賞味期限の切れたパン。





…ご飯をくれない日も、水もくれない日もあった。







何回も、
   何回も。








いつも、辛くなって、泣きそうになるのを堪えてた。








…そんな時、テレビから流れてくる、陽気な音楽。





こっそりテレビを盗み見て、その名前をみた。










____忍たま乱太郎。








あの、音楽に、キャラクターに、
どれだけ救われただろう。













…でも、偶に出てくる親子が不思議だった。









なんで大事そうに抱きしめてるの?









なんで子供のために泣いてるの?










なんでそんなに 幸せ そうなの?








わからない、分からなかった。









ただ、呆然とその様子を見ていた。





















































…ある日、外に追い出された。








寒い、寒い冬の夜だった。


外は雪が降っていた。








しんしんと雪が降り、私の体の熱を奪っていった。










薄暗い灰色の空を見つめていた。














___あの歌が聞こえた気がした。

















______光が、私を包んだ。


プリ小説オーディオドラマ