第16話

助け
1,411
2022/10/24 15:33 更新
(なまえ)
あなた
っ…ゔう…
斬られた足を押さえ、僕は呻く。
(なまえ)
あなた
誰か…いないの…?
呟くけど、既に夜も更けてきている。
人がいるわけが無かった。
それでも僕は言葉を続ける。
(なまえ)
あなた
助けてよ…
(なまえ)
あなた
…助けてよ!誰でも良いんだ…
神でも仏でも、
悪魔だったって何でも良い!
(なまえ)
あなた
何でだよ…清光は何もしてない…
僕を何度も助けてくれた…なのに…
その後は、涙が溢れてきて続かなかった。
悔しい。
悔しい。
何もできない自分が悔しい。
(なまえ)
あなた
ふ…うゔ…
???
…どうしたの?
(なまえ)
あなた
…?
若い男の人の声。
ザッザッザッ
足音が聞こえた。
視界が滲んで分かりづらいけど、
誰かが僕の前に立ってるみたいだ。
???
!それ…怪我!?何があったの?
その人は慌てた様子で僕に話しかける。
(なまえ)
あなた
…。
???
おい、安定。あんまり構うな。
別の声がした。
他にも複数人いるんだろう。
???
この子、怪我してるんだよ。
擦りむいたとかじゃなくて、
斬られたみたいな傷が…
???
そうなのか?見せてみろ。
腕を持ち上げられる。
???
こりゃ酷いな…
かなり深く斬られてる。
???
というか、これ刀傷だぞ。
???
本当だ…ねえ、お姉さん大丈夫?
(なまえ)
あなた
…。
???
清光を探したいところだけど…
流石に放っておけないよ。
(なまえ)
あなた
…清光?
僕は弾かれたように顔を上げた。
目を見開いて、目の前に立っている人達を見る。
???
病院に連れていきますか?
…でも、何て説明しよう…
頭を悩ませる短い黒髪の少年。
???
いずれにしても、この出血量だ。
放置したらまずいぞ。
僕の傷を見ている眼鏡をかけた少年。
???
それはそうだな。
死なないにしても危険だろう。
腕を組んでいる、長い黒髪をおろした男の人。
???
流石に一人で行かせられないし、
ボクがついて行こうか?
少女のような風貌の少年。
???
…。
黙ったままこちらを見ている、
ぼろぼろの布を被った金髪の男の人。
???
大丈夫?動ける?
そして目の前に座って心配そうに見つめてくる、
黒髪をポニーテールにした男の人。
(なまえ)
あなた
…。
全員、どこか別の時代から出てきたみたいだ。
あの日、傷だらけで倒れていた清光のように。
(なまえ)
あなた
待って…待って。
???
どうしたの?
(なまえ)
あなた
今…さ、清光って言った…?
???
え?
(なまえ)
あなた
清光…って、加州清光のこと?
(なまえ)
あなた
知り合いなの?同じ刀剣男士…!?
???
ちょっと待ってください!
なんで知ってるんですか!?
(なまえ)
あなた
やっぱりそうなんだ…!
???
加州さんを知ってるの?
今はどこに…
(なまえ)
あなた
お願い、助けて…清光、
一人で戦ってるんだ。
検非違使?っていって、強くて…
一人じゃ勝てないって…
???
…検非違使!?
???
だとしたら危険だ!折られるぞ!
???
清光がどこに行ったか分かる!?
(なまえ)
あなた
あ、あっちに…
僕が言うと、先程『安定』と呼ばれた刀剣男士が
僕を抱き上げた。
???
案内してくれる?
(なまえ)
あなた
うん…!

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