それは日常の終わりで、新たな幸せの始まりだった
両親が亡くなった。
飲酒運転で暴走していた車に巻き込まれたらしい。
僕は不幸中の幸いとでも言うべきか、おばあちゃんの家に泊まりに来ていたので事故には巻き込まれなかった。
葬式が全て終わって早々に誰が僕を引き取るかの言い争いが始まった。
こんな言い争い、せめて本人が居ない所でやればいいのに。
それに、この人達に引き取られるぐらいなら施設に行った方がマシだろう。
傍から育てる気がない、こんな大人たちより。
溜息ですら、気付かれない。
それなら僕が「施設でいい」と言っても聞かれないだろう。
どうするべきか。
いっその事、泣き叫んで暴れ回ってやろうか。
そうしたらヤバい奴だと思われて施設に入れるだろうし。
その時だった。
銀色の髪の毛に、空の色の瞳をした優しそうな男の人が話しかけて来た。
理由を聞かれると思っていなかったのか、それとも僕が反応したことに驚いたのか、とてもびっくりした顔をしていた。
断る理由は、ない。
いくらあの言い争っている親族より施設の方がマシだと言っても、施設にも当たり外れはある。
ならば、この目の前の人を信じるしかない。
そうやってこの晴れのような笑顔をした人はとても喜んでいた。
そうやって次に現れたのはこの人とはまた違う銀色の髪と紫とピンク色のメッシュを入れてぴょこぴょこ跳ねた髪と人を魅了してしまうようなアメジストの瞳を持った関西弁の男の人。
この甲斐田という名の男、不憫なのかもしれない。
最後だろうか、そうやって次に現れたのは栗色の髪に猫みたいな目をした琥珀色の目をした背が1番高そうな男の人。
まぁいいですけど…………とそうやって呟きながら、運転席に座る甲斐田。(呼び捨てなのは何と呼べばいいのか分からないから。)
その次に助手席に座る社長と呼ばれていた男の人。
最後に僕と一緒に後ろの席に座る関西弁の人。
媚びは許さない絶対に












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!