第24話

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2026/06/21 08:00 更新






あっという間に寒い季節になって、外に出るのが辛くなってくる。



日差しの弱い曇り空を見上げながら、家までの道をゆっくり歩く。





あなた
…あれ






少し前を歩く、見慣れすぎた後ろ姿。





あなた
らんくん、!





🌸
っ!?…あ、あなたの名前ちゃん






いつもよりかなり落ち着いた声。



…まるで、初めて家に呼ばれた時のような。





あなた
……元気ないですか?





🌸
…ん~ちょっとねー、、





あなた
何かあったんですか、?





🌸
や、それは別にないんだけど…。
さっきまで中学の友達に会っててね?
…俺、ほんとに記憶消えちゃったんだなーって





あなた
っあ…






私と会うときは、いつも明るいらんくんでも。



きっと1人のときは、こうやってたくさんのことに悩まされてきたのだろう。





🌸
みんな気遣ってくれるんだけどね…、
それでも事実は変わんないわけでさ、?
…しんどいなーって、





あなた
らん、くん…、





🌸
…ん、ごめんね、!こんな話あなたの名前ちゃんにしたって、





あなた
っいいんです、!!
…らんくんとの時間が私にとって特別であるように、
私も…らんくんの、居場所でいたい、です





🌸
…あなたの名前ちゃん、





あなた
私だけいっぱい弱み見せて、らんくんは隠すなんてなしです





🌸
…ん、ありがと、、、じゃあもーちょい喋っていー?





あなた
…!もちろんですっ






初めて少しだけ弱みを見せてくれたあの日より、少しだけでも

らんくんが心を許してくれる存在になれているのかな、なんて



少し嬉しくなる。





🌸
…俺1人だけ、過去に取り残されてる気分なの





あなた
…っ……





🌸
たしかに、ちょっとずつよくなってるって病院で言われる通り、
全く覚えてない…ってわけではないんだよ



🌸
でも、それでもね、…
友達が、ちょっと前に遊んだ時のこととか、
俺と偶然会ったときのこととか話すたびに、



🌸
……っさみしく、なる





あなた
そりゃ、そうですよね…っ、





🌸
…んーでもさぁ、考えたって思い出せるわけじゃないんだから…
前向くしか、ないんだよね。きっと





あなた
……、…いいんですよ





🌸
…?





あなた
過去をひきずったままでも…未来が、みえなくても






あの日、私がらんくんに恋をした日



君が私を救ってくれた言葉を、今度は私があげる番だと思った。























🌸
俺が俺のままでいられるなら…だよね。たしかにそうだ

















あなた
え、?





🌸
ん?





あなた
なんで、それ……え?





🌸
…?俺があなたの名前ちゃんに言った言葉でしょ?
……ぇ、あれ、言ったっけ、いつ?





あなた
…らん、くんっ、





🌸
っえ!?まってどしたの、なんで泣いてるの





あなた
っ……そ、れ…、らんくんが、わたしに、
…半年前に言ってくれたこと、です






今は、12月。



らんくんの手術が夏の終わり頃で、

あの雨の日が、梅雨の真っ最中で。





🌸
……ぇ、俺、え?
めっちゃわかるよ、雨の中あなたの名前ちゃんが泣いてて、
お父さんのこと思い出しちゃってーって





あなた
~~~っらんくん~~~っ、





🌸
うぁぁまって泣かないで~~っ、
…えどゆこと、これ、思い出したってこと…?
でもその日以外は分かんないな、、





あなた
…っいいんです、少しだけでも…っ……、
ぜんぶ、ぜんぶっ、たいせつなひ、なのでっ…、






私にとって、出会った日の次くらいに、

忘れられない大切な日。



それを、らんくんが思い出してくれた。





あなた
ごめんなさっ、らんくんのこと、励ましたかったのに…っ、、、
私が、泣いちゃってーっ…、、





🌸
ん-ん、大丈夫だよ…。
あなたの名前ちゃんのおかげで思い出せたんだよ、ありがとうね?





あなた
~~~っ、、、





🌸
あーあーもっと泣いちゃった、w
…こうやって少しずつ、…思い出していきたいね、






そういうらんくんの顔は、声をかけたときよりずいぶん明るくて



私の言葉が、ちゃんとらんくんに届いてくれたことが

どうしようもなく、嬉しかった。





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