あの後、結局残業する気分にもなれず家に帰った
振り向かせるって…僕が昔どれだけヒョンに心酔してたかを考えると、そんなの時間の問題だと思ってしまう
もう傷付きたくないのに
一人でいる方が楽なのに
わかってるのに
こんなにも気持ちが高揚してるのは、なんでなの
サンウォン side
朝事務所に入ると、少し遠くにあなたとハンビン先輩がいた
2人の声は何も聞こえないけど…あなたが楽しそうにしてることはわかる
ハンビン先輩が愛おしそうな目であなたを見てることも。
僕以外にも笑いかけるの?
僕以外にも心を開いてしまうの?
もう僕にチャンスはないの?
あなたには僕しかいなかったのに、
どうして、
なんで、
僕以外に笑いかけている場面を見たことがなかった。
ずっと無表情で、どこか儚げで、
そんな君が僕に対してだけ笑顔だった。
でも今は違う。
心が、
得体の知れないどす黒い感情に飲み込まれていく。
恋なのに。恋だと思ってたのに。
彼へ向ける思いは、もう恋だけではなかった。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。