mmntmr視点
これは元私が中学校の時の話
あの時の私は完璧じゃなくて
なんならダメダメで
危なっかしい人だった
そんな今じゃありえないようなギリギリな生活を送っていた
その時だった。あなたが転校してきたのは
誰にでも紳士的に対応して、勉強ができる貴方に、私は恋していた
勿論、真反対だから、付き合えないってわかった
変わりたいけど、急に変わったら、ひかれちゃう気がして
結局、何もすることができなかった毎日
ある日、貴方から話しかけてくれた
びっくりして立ち上がった反動で椅子を倒しちゃったりして、
付き合うという目標が遠ざかった日
本当の私じゃなくてもいいから
優しい貴方のものになりたいと
願い始めた日
またある日
褒められたくて、一緒にいたくて、勉強に誘ってみた日
貴方は私を褒めてくれた
思いっきり照れてしまったけど
貴方はきっと鈍感なんでしょう
気づいたような素振りはなかった
やっぱり好きだなと
再認識した日
思い出せば色々な事がありましたね…
…いちばん大切な日を忘れていました
昔の私と茶々さんと別れた日
私は親の都合で海外に転校することになって、
その、お別れ会を開いていた
モブ子と話してるときに
貴方はそう、冷ためのメッセージを私に送った
その時、痛感した
やっぱり1番にはなれてないんだなって
だから
私を殺すことにした
彼のタイプになりたくて
彼の一番になりたくて
辛くてもいいから
傷ついた心をモブ子は泣きながら抱きついて癒してくれた
絶対偶然だけど
救われた
そういえば転校して
師匠って変わった私を慕ってくれてる子がいたな
誰だっけ、
あ、論木麗晶ちゃん、だっけ
麗晶といるときは
偽りの自分でも心地よかったな、
まぁ、また転校して離れ離れになったんですけどね、
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!