オムライスを食べ終わった舜さんが、そう言ってくれた。
僕は笑顔で、「お粗末様でした」と返す。
そんなふうに言ってもらえるなんて、僕も作りがいがある。
そう言って、食器を片づけ、洗い物をしてくれる舜さん。
この前も洗い物をしてくれたし、舜さんってやっぱり優しいな。
人と関わるのが苦手なのに、僕と仲良くしてくれているし……いい人だなぁ。
舜さんが洗ってくれた食器を拭いて、持って帰るためトレーに乗せる。
黙々とお皿を拭くのも暇なので、会話をしようと質問を投げかける。
考えた末、そう答えた舜さん。
副生徒会長なら、とても大変だよね……。
舜さんの返事に、思わず苦笑いがこぼれた。
舜さん、大変そうだっ……あはは……。
そう思った時、ふと気になった。
そういえば……。
舜さんを袋叩きにするという計画を聞いた時から、気になっていた。
他の不良たちから狙われるくらい、強いなら……どこかのグループに所属しているんじゃないかなって。
舜さんはなぜか、質問をした僕を見て驚いたように目を見開いた。
生徒会って、クリーンなイメージがあるし……いくらこの学園が暴走族学園と言われていても、生徒会の人は無縁かな。
蓮はきっと例外だ。だって理事長の息子だもんね。
知らないのかって……何を?
__ピロンッ。
何か言いかけた舜さんの声を遮るように、新着メッセージを知らせる音が響いた。
慌ててスマホを見ると、画面に写し出された【今から電話してもいい?】というメッセージ。送り主は、ハレからだった。
僕はトレーに食器を乗せて、そう言った。
手を振って、舜さんの家を出る。
僕がいなくなった部屋で……。
__舜さんがそんなことを呟いていたなんて、知る由もなかった。
部屋に戻って、すぐにハレに電話をかける。
僕はそう返事をして、ハレと長電話をはじめた。
やっぱり、ハレと話していると落ち着くなぁ……。
好きだなぁ……と、改めて思う。
ハレはいつものようにそう言って、電話を切った。
僕もだよ、ハレ……。だから、早く会いたいなぁ……。
僕は心の中で呟いて、はぁ……と大きなため息をついた。
さ……今日はもうお風呂に入って寝ようかな。
そう思い、浴室へ向かう。
ハレと会えるのは、まだ先になりそうだ。
スマホをぎゅっと握りながら……この時までは、そう思っていた。
ハレとの再会が……もうすぐ目の前まで迫っていることも知らずに__。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。