なんか、暑いな…
狭いし暗いし暑いし、何これ???
この狭いとこから出れるのかは分かんないけど、目の前の板?押してみよ
ギギギ…
この蓋重いんだぞ!
こうなったら………奥の手だ!
これ蓋なんだ
開いた…こんな簡単に開くんだ
てか、誰の声?
ふな゛~~~~それっ!
うわっ!!か、火事じゃん!!!
って、ギャーーーーーーー!!!!!
オマエ、なんでもう起きてるんだ!?
しゃべる狸に何この棺?!
このオレ様を無視するとはいい度胸なんだゾ!
このグリム様に目を付けられたのが運の尽き!
オマエの服をよこすんだゾ!
さもなくば…。そろそろ丸焼きだ!
誰が狸に服貸すか!
誰か!助けて!!!
だから狸じゃねーって言ってるんだゾ!
図書室
夢なら早く醒めてよ…!!
オレ様の鼻から逃げられると思ったか!
ニンゲンめ!
丸焼きにされたくなかったらその服を───
ふぎゃっ!?痛ぇゾ!
なんだぁ?この紐!
紐ではありません。愛の鞭です!
ああ、やっと見つけました。
君、今年の新入生ですね?
ダメじゃありませんか。勝手に扉から出るなんて!
それに、まだ手懐けられていない使い魔の同伴は校則違反ですよ。
離せ~!
オレ様はこんなヤツの使い魔じゃねぇんだゾ!
はいはい、反抗的な使い魔はみんなそう言うんです。
少し静かにしていましょうね。
ふがふが!
まったく。勝手に扉を開けて出てきてしまった新入生など前代未聞です!
はぁ………どれだけせっかちなんですか。
さあさあ、とっくに入学式は始まっていますよ。鏡の間へ行きましょう。
待って下さい、まず新入生ってどういうことですか?それに扉って……
貴方が目覚めたたくさんの扉が並んでいた部屋ですよ。
この学園へ入学する生徒は、全てあの扉をくぐってこの学園へやってくるのです。
通常、特殊な鍵で扉を開くまで生徒は目覚めないはずなんですが…
あの大量の棺って扉だったんだ…
あっそういえばその狸が蓋を吹き飛ばしていったような気が
棺=扉ってなんかおかしくない?
なんで棺じゃダメなんだろ
結局元凶は全てこの使い魔のようですね。
連れてきたならちゃんと責任持って面倒を見なさい。
…おっと!
長話をしている場合ではありませんでした。
早くしないと入学式が終わってしまう
さあさあ行きますよ
その前に、ここはどこであなたは誰ですか?
おや?君まだ意識がはっきりしていないんですか?
空間転移魔法の影響で記憶が混乱してるんですかねぇ……
まあいいでしょう。よくあることです。
では、歩きながら説明してあげます。
私、優しいので。
中庭
ごほん。
ここは『ナイトレイブンカレッジ』。
世界中から選ばれた類稀なる才能を持つ魔法士の卵が集まる
ツイステッドワンダーランドきっての名門魔法士養成学校です。
そして私は理事長よりこの学園を預かる校長。
ディア・クロウリーと申します。
まほうし?ないと…かれ…???
この学園に入学出来るのは『闇の鏡』に優秀な魔法士の資質を認められた者のみ。
選ばれた者は、『扉』を使って世界中きらこの学園へと呼び寄せられる。
貴方のところにも『扉』を載せた黒い馬車が迎えにきたはずです。
なんか、暗い森を通ったんよな
あの黒き馬車は、闇の鏡が選んだ新入生を迎えるためのもの。
学園に通じる扉を運ぶ、特別な馬車なのです。
古来より特別な日のお迎えは馬車と相場が決まっているでしょう?
勝手に連れて来られたん!?
むがーー!むががーー!!
さぁ、入学式に行きますよ。
無視されたんだが…
てかここのこと全く知らんし、ツイステッドワンダーランドて、何ぞや?
魔法って使えたっけ?自分。
否、使えない。
まじ何処よここ…
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!