私は人間を支える水
皆私を飲んで生きているし私で体や服を洗う
私は人間にとって必要な存在
子供達は遊ぶと喉が渇いて私を飲む
プールといって私を空間に貯めて泳ぐ
川に流れる私を泳ぐ人だっている
私の流れに沿って一緒に流れる人もいる
優しそうな顔をして目を瞑って
きっと心地よくて寝てるのね
今日も私は人間に使われる
蛇口を通ってバケツに貯められる
お掃除かしらそれとも遊ぶのかしら
【バシャーン】
そんな音とともに私はもう1人の女の子にかかる
お掃除じゃなくて遊びだったのね
人間はたまに私を使って遊ぶ
風船に入れて投げたり、バケツに貯めてかけたり
それをする人間達はみんな楽しそう
でも1人はあんまり楽しそうに見えない時もある
どうしてでしょう?他の人間はみんな決まって楽しそうに笑っているのに
今度はみんな河原に来た
男の子も一緒に遊ぶみたい
みんな仲良しなのね
そうすると彼等は遊び始めたのかしら?
戦いごっこかしらね?
あらバケツも持ってきてたのね
川に流れる私をバケツに入れてまた彼女にかける
皆笑いながら会話してるわ
あら?戦いごっこなのに女の子が戦わないわ
どうして見つかったらいけないのか分からないけど
みんな隠れて遊んでる
バレたらちょっぴり怒られちゃうのかしら
男の子がいうと彼は女の子の服を脱がし始めた
これも遊びのひとつ
でも決まって男の子と女の子なの
それから沢山遊んでいた
みんなが去った後ひとりで呟いていた
すると彼女は服を直さないまま私に流れて
心地よく目を瞑った
人間ってとっても楽しいのね
沢山遊んでいたし
みんな楽しそう
けどどうしてだろう?
私に心地よさそうに流れた人間たちは
みんな動かなくなるの
………………
水はみている
楽しく遊ぶ子供たちを
水はみている
川に流れる人間を
水はみている
遊びと称したいじめを
それでもそれが行われすぎて
水自身もそれを遊びと認識しているかもしれない











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!