翌日には天那も熱が下がり、愛歌と遊べるようになっていた。凡は相変わらず仲の良い姉妹だな、と思う。
「おねえちゃん、じゃんけんでまけたほうがくろれきしいうげーむしよー!」
「あんたどこでそんなん覚えたの…」
凡は反射的にそっぽを向いた。
天那が学校に行けるようになった頃(凡は毎日登校していた)、ある女の子が天那の家を訪ねて来た。数日前天那と話をしていた覚えがある。天那が面倒だと言って跳ね除けていたのも見たが。名前は確かー 平河 、、、 忘れた。
凡はその時のことを思い出す。
「すみませーん、天那ちゃん居ますかー?」
チャイムの音が何度も鳴る。常識がなっていない…というか、煩い。
「すみませーん」
天那は面倒くさがって微動だにしなかったが、やがて諦めたように玄関まで行って、
「なんですかー」
と棒読みした後、二、三回瞬きをした。
「え、は、は?」
「はって酷くね?」
そう返した後平河、平河 依千香は、紙袋を差し出した。
「なにこれ」
「差し入れ」
「要らない」
「めんどっ」
「………………」
凡は愛歌と一緒に壁からそっと覗き、その一部始終を見ていた。
「おねえちゃんのともだち?」
愛歌が小声で言う。姉と違って空気が読める。
「友達…だと思う、多分」
凡は小声で曖昧な返事をした。
「あのひと、ふたりがかえってくるときうしろについてきてたよ」
愛歌がさらっと言う。周辺の空気が凍った。
「え?」
(俺、あいつと話したことねえし…何なら見たのも数日前が初めて…てことは、関係あんのは天那ってことだよな…?)
凡は考えを巡りに巡らした。もう一度依千香を見た。
目と目があった。
更新遅れてごめんなさい!!!







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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!