第2話

お散歩(🩷💛)
955
2026/09/13 12:00 更新
犬 hyt
猫 jnt


前のお話と世界観は同じです









勇「散歩だーーー!!!」




しっぽをブンブン振りながらご機嫌な勇斗君。どうやら久しぶりに散歩に行けるようになったようです。最近雨が続いていたからか、テンションがMAXの勇斗君。



勇「仁人!散歩行けるって!」


仁「そうなの。よかったね。」


勇「うん!嬉しい!」



そんな勇斗くんを横目に見つめる仁人君。雨が降る外を見ながら悲しそうにしていた勇斗君を知っているので、内心は安心している様子。

勇斗君は仁人君よりも圧倒的に体力があるため、散歩にいかなくなって家の中で遊び回る勇斗君に振り回されていました。おかげで寝不足の仁人君。勇斗君が外にいる間にお昼寝をしようと目論んでいます。




仁「眠い…、」



勇斗君がハーネスをつけている間に、いそいそとクッションの上に体を丸めて寝る体勢に。

とその時、



仁「、うわぁ!?」



突然仁人君の体が地面から離れ、宙吊り状態に。どうやら勇斗君に首を噛まれて運ばれているようです。親猫が子猫を運ぶときと全く一緒の状態。



勇「よし、行こっか!!」


仁「ちょっと、行くって何!!!」



勇斗君の行動に目を白黒させる仁人君。誰だって眠ろうとしている時にこんなことされたら驚きます。



勇「寂しいから仁人も連れて行こうと思って!」



当然のように言い放つ勇斗君。1人で行くのは寂しかったみたいです。「それなら連れて行ってしまおう!」という思考になってからの行動の速さはピカイチです。



仁「行かないよ!!」


勇「え、なんで!?」


仁「俺外嫌いなの!」



しかし、仁人君は外があまり好きではありません。家でのんびりゴロゴロするのが好きな生粋のインドア派。外で泥がつくのも毛並みが乱れるのも嫌みたいです。

勇斗君の体から抜け出そうと必死に手足をバタバタさせます。



仁「っとお!」


勇「わっ、!」



一瞬の隙を突いた仁人君。体を振り子のように大きく振って、見事勇斗君からの脱出に成功します。



仁「とにかくっ、俺はいかないから!」



フンフンと鼻を鳴らして絶対に動かないアピールが全開です。



仁「はいはい、もう早く行って!!」



なかなか動こうとしない勇斗君を自分の頭で押しながら玄関まで送り届けます。



勇「あ、ちょ、仁人〜〜〜〜〜!!!」



引っ張られるようにして散歩に出かけていきました。仁人君は一仕事が終わったというように息を吐いています。大型犬を動かす力は並大抵のものではなかったのでしょう。





一方その頃、追い出された勇斗君は



勇「うぅ、…」



メソメソしながら仕方なく歩いていました。しっぽも先ほどとは比べものにならないくらい垂れ下がっています。
耳もぺしゃりと潰れていて、元気の有り余る勇斗君には珍しい光景。


するとコンコンッと窓が叩かれる音が聞こえました。
パッと振り向くと、ついさっきまで玄関にいたはずの仁人君の姿が。



仁「…いってらっしゃい。ちゃんと待ってるから。」



勇斗君の姿があまりにも悲しそうだったので、窓越しのお見送りというサプライズをしてくれました。



勇「仁人!!!」



これには勇斗君も大喜びです。今までのしょんぼり感はどこへやら。満面の笑みで仁人君へ駆け寄ります。



勇「俺、お土産持ってくるねっ!」 


仁「ふふ、何持ってきてくれるの?」


勇「えっとね、ビー玉!!」


仁「楽しみにしてる。」



やる気満々で走って行く勇斗君を送り出した仁人君。その姿が見えなくなるまで窓際から動こうとはしませんでした。







最後に1つだけ。仁人君は自分であまり外に行きません。勇斗君からのお土産と思い出話を聞かせてもらえる、それだけで外の世界を楽しむには十分だからです。





プリ小説オーディオドラマ