第4話

知らない誰か
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2024/06/24 12:18
ぴくと
先生は残念だった。
らん
いい人だったよ。
ぴくと
そうだね。でも、君が子どもたちを守ったんだ。先生も喜んでるよ。
子どもたちと作った、崖の上の墓の前
海を眺めながらいる
ぴくと
子どもたちは安心して。俺が手配したから。
らん
当たり前じゃないですか。じゃないと、先生に恨まれますよ。
ぴくと
そうだね。
でさ、君の話になるんだけど。
らん
………
ぴくと
君、うちに来ない?
らん
そんな簡単に信用していいんですか?
ぴくと
信用していいと思ったから、誘うんだよ。
らん
………どこの誰かもわからないのに?
ぴくと
分かったら、帰りたきゃ帰ればいい。帰したくないけど。
らん
なにそれ。
ぴくと
君の動き、並大抵じゃ無理。それこそ、彼奴等の言う通り化け物じみてる。
らん
……それでも?
ぴくと
うちにほしい。俺の左にね?
らん
右はいるんだ。
ぴくと
優秀な補佐がね。どう?
らん
行くとこないし、別にいいなら。
ぴくと
よかった。正直な話、君を野放しにしたくない。
らん
それが本音?
ぴくと
そうかも。
しばらく海を眺める
ぴくと
君の動きは、誰が教えたの?
らん
知らない。
ぴくと
そうだよねー。
らん
……体の記憶かな。
ぴくと
叩き込んできたもの?
らん
そうだと思う。
ぴくと
ふぅ〜ん。
らん
頭の記憶はないのに、体は覚えてて。何なんでしょうね。
ぴくと
染み付いたものは、抜けないよ。
らん
そうですね。
手を差し出される
らん
ぴくと
よろしく、らんさん?
らん
らんでいいです。
手を取る
その時、誰かと手を握手した記憶が見える
らん
ッ!
ぴくと
どうしたの?
らん
いえ……
誰だ?今の金髪……
ぴくと
まぁいいや。それじゃ、帰ろ?
らん
はい、ぴくと様。
ぴくと
なんか、新鮮!
ぴくと
なんか掴めた?
モブ男
そっくりなのは、見つけました。不明者リストに。
紙を受け取る
ぴくと
うわぁ、これじゃん。あなたちゃんね。
モブ男
いかがなさいますか?
ぴくと
え〜、帰したくない〜。
モブ男
やっぱり。
ぴくと
だって、あんな逸材はそう簡単に見つけられないよ。
モブ男
私にはわかりませんが。
ぴくと
バレるまで隠し通すかな。はうすに怒られそうだけど。
モブ男
まさかの我々国です。拗らすのはやめた方が良いでしょう。
ぴくと
ん……そうするか。けど、彼女の意見尊重で。
モブ男
それは良い判断で。
ぴくと
ねぇ、リィ。
リィ
はい?
ぴくと
お前みたいに白髮にしてって言ったら、彼女してくれるかな?
リィ
彼女に聞いてください。私の意見ではなく。
ぴくと
お前は優秀だよな。
リィ
ありがとうございます。
急遽、モブ男から名前を与えました。
使う場面多そう


オリキャラ

リィ・シュウ
白髮 長さは腰ぐらい
金眼 男
中性の顔

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