ある日の🧐の雑談配信にて
そう、僕にはとても仲の良い幼馴染がいた
僕達は家が隣同士で、物心がつく前からずっと一緒に遊んでいた
時間さえあれば公園に集合して鬼ごっこをしたり、お互いの家に行ってゲームをしたり、ほとんどの時間を2人で過ごしていた
そんな日々が続き、僕達にとってお互いが傍にいることは「当たり前」になっていた
でも、その「当たり前」はある日を境に簡単に壊れてしまった
そう、幼馴染の引っ越しだ
自転車があれば簡単に会える距離ではあったが、小さかった僕達にとってはそのちょっとの距離感が大きな壁となってしまった
当時小さかった僕達はスマートフォンなんて持っていなかったので、学校で遊ぶ約束をしたり、遊びたいと思った時に相手の家にいきなり凸ったりして遊んでいた
だから学校が別々になり、家の距離も離れてしまってから、自然と僕達は遊ばなくなってしまったのだ
他に友達がいなかったわけではないのでそれなりに楽しく生活していたが、ふとした時に思い出しては、少し寂しくなってしまう
そんなこんなで代わり映えのない日々を過ごし、僕は大人になって、YouTuberを始めた
そんな時に出会ったのが、同じくツッコミ系YouTuberの翔ちゃんだった
初めて話した時から何か懐かしい雰囲気は感じてた
そして、話せば話すほどあの日の幼馴染に翔ちゃんを重ねてしまう
でも、あんなに面白くてかっこいい住む世界が違う翔ちゃんが、僕の幼馴染な訳ないよね
そんな事を考えているうちに、翔ちゃんとは、自他共に認める「心友」という関係性、あの時の幼馴染と同じような関係性になっていたのだ
ピロン(スマホの通知音)
🈂️Side
〜遡ること数十分前〜
俺が配信を開いたら、なろっちは丁度2人で遊びに行った話をしていた
本当に別のメンバーと遊ぶ予定だったが、メンバーが体調不良で遊べなくなってしまったので、急遽一番誘いやすかったなろっちを誘ってしまったから、迷惑だったかなと思っていたが
楽しそうに配信で話してくれてよかったわ
「昔仲良かった幼馴染と」
「雰囲気似ててさ」
なろっちの口からその言葉が放たれた瞬間に、俺のパソコンを打つ手が止まった
なろっちが話した事に俺も心当たりがあったからだ
俺もずっとなろっちには妙な懐かしさを感じていた
その懐かしさというものが、無意識に幼馴染と重ねていた事で湧き出ていたものだという事に、今のなろっちの発言を聞いて気付いた
子供の頃、家が隣で毎日遊んでいたあの子
俺の引っ越しがきっかけで遊ばなくなってしまったけど、ずっと忘れることができないあの子
どことなくなろっちと雰囲気が似てるあの子
そんな事はないと分かっていても自然と重ねて見てしまう
配信が終わったらなろっちに連絡してみよう














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。