🐥Side
「見覚えあるかも」
ピーンポーン
KAITO宅 リビングにて
自宅からもってきたアルバムをカバンから出し、あるページの写真を指さす
本物の兄弟かもしれないんだ
俺の弟だもん
俺には弟がいた
年も近くて性格の相性もよく、とても仲がよかった
だから、その日もいつものように一緒に遊びに行っていたんだ
その日は弟を連れて自宅から少し離れた場所にある商店街に来ていた
そして、いつものように2人で他愛もない話をしながら歩いていたのだ
2人で色んなお店を回って、日が落ちる頃に一緒に家に帰る
はずだったのに
横を振り向きながらそう問いかけるも、返事はない
ずっと手を繋いで歩いていたはずなのに気づいた時には弟の姿はなかった
そして、その後商店街は勿論、周囲の道も入念に探したが、結局弟を見つけることはできなかったのだ
「もう会えないのかな」
そう考えながらその日はとりあえず自分だけで帰宅することにした
後日、両親も含め、家族総出で探したのだが、弟が見つかることはなかった
ちょっと、昔のことを思いだしたんだ














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。