無一郎が息を引き取った後、あなたは無一郎を優しく下ろし、自身の淡い黄色の羽織りを無一郎にかけた。
その後ろから行冥も無一郎に自身の羽織りをかけた。
だが、と行冥は続けた。
あなたは涙が溢れながらもしっかりと行冥を見上げ、返事をした。
あなたは無一郎を抱き上げた。絶対に無一郎の遺体に傷をつけまいと。
そしてあなたが立ち上がりきった瞬間、
実弥が気を取り戻していた。しかし叫んでいた。その理由は、
そう。実弥の言う通り玄弥の身体は鬼みたいに崩れ落ちていた。
玄弥はか細い声を発していた。
玄弥はその実弥の「兄ちゃん」の言葉に反応して「兄貴」から「兄ちゃん」呼びに戻った。
実弥が泣き叫ぶ中、玄弥は必死に実弥に最後の言葉を伝えようとと声を発していた
その言葉に実弥はホロホロと涙を流していた。
そう、玄弥が言い残した後、玄弥の身体は消え去り残った玄弥のカケラを実弥は泣きながら見つめていた。
実弥が「あああああああっ」と叫んでいると自身の鉄球と斧とあなたの長刀を持っている行冥と大粒の涙を流しながらも無一郎の遺体を姫抱っこしているあなたが実弥の後ろに立っていた。
そう、行冥が言うが実弥は中々立ち上がることができない。
まだ立ち上がれない。
行冥がそう言うがその空気を切るようにあなたが行冥の後ろから荒い声を発した。
行冥は尊敬の意味もこめてあなたを見ていた。
そしてようやく実弥は立ち上がった。顔は憎悪と悲しみに暮れていたが。
そして岩柱・悲鳴嶼行冥と風柱・不死川実弥と歌柱・遠山あなたは黒死牟と戦った戦場を後にした。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。