第7話

第7話 出発
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2025/05/05 18:39 更新
前回のあらすじ

 エルフの村で異世界の魔法を学んだハルナとルイ。
図書館に収納されている魔法の本の情報を全て記憶し、魔法の試し打ちのために、セイリスと共に近くの広い草原へと向かった。
そこでハルナは詠唱を見事成功させ、強力な雷魔法を打ち込んだ・・・!

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春奈(ハルナ)・アークレイン
春奈(ハルナ)・アークレイン
天よ震えよ、大地よ畏れよ。漆黒の雲を裂き、蒼き閃光を放て。万象を砕く雷槌よ、いま地上に降り注げ!
雷魔法 サンダーフォール!
青く透き通った空が雲に隠れたと思うと、雨が降り出し、けたたましい轟音と共に雷が落ちた。
瑠衣(ルイ)・アークレイン
瑠衣(ルイ)・アークレイン
おお、派手な魔法だな。威力も中々。
リアナ・フェアウッド
リアナ・フェアウッド
お姉ちゃん、すごい・・・!
セイリス・フェアウッド
セイリス・フェアウッド
雷魔法・・・?なんでそんな魔法まで使えているんだ・・・!?
セイリスは顎が外れそうなぐらい驚いた表情をしている。
春奈(ハルナ)・アークレイン
春奈(ハルナ)・アークレイン
え、この魔法そんなすごい魔法だったの!?
セイリス・フェアウッド
セイリス・フェアウッド
そりゃそうだよ。雷魔法は魔力消費がとんでもないし、基本的な防御魔法じゃ防げない魔法なんだ。
瑠衣(ルイ)・アークレイン
瑠衣(ルイ)・アークレイン
確か電気を通さない高度な防御魔法があるんだっけ?
セイリス・フェアウッド
セイリス・フェアウッド
そうだ。ただ雷を防げる魔法は使える人が限られている上、魔力消費もかなり大きいんだ。
だから本には''使えれば必殺技級の魔法となるだろう''と記載されてたはずだが。
春奈(ハルナ)・アークレイン
春奈(ハルナ)・アークレイン
あー、確かに、そんなことが書いていたような?書いていなかったような?
ハルナは魔法の本の中から必要な情報だけを抜き取って記憶したので、そういうのはわかってない。
瑠衣(ルイ)・アークレイン
瑠衣(ルイ)・アークレイン
じゃあ、次は俺が雷魔法を打ちますか。
 ルイも同じように魔法を詠唱し、雷を叩き落した。
瑠衣(ルイ)・アークレイン
瑠衣(ルイ)・アークレイン
マジか・・・。俺でもこんな強力な攻撃魔法を使えるのか・・・。
セイリス・フェアウッド
セイリス・フェアウッド
ん?どういうことだ?
瑠衣(ルイ)・アークレイン
瑠衣(ルイ)・アークレイン
あぁ、その話はまたいつか話すよ。
 セイリスが疑問そうに首をかしげていたが、結局話は水に流された。
こうして、ハルナとルイは異世界の魔法を習得し、使えるようになった。
思う存分試し打ちをした後は、村に戻った。

その道中。ハルナはリアナと手をつなぎながら、ルイとセイリスは話しながら森の中を歩いていた。
瑠衣(ルイ)・アークレイン
瑠衣(ルイ)・アークレイン
それにしても、俺たちもこの世界の魔法が使えるとは。これなら、違和感なく生活できそうだ。
セイリス・フェアウッド
セイリス・フェアウッド
そうだな、別世界の魔法を使い続けると、変な奴に目を付けられて面倒なことになるかもしれないからな。
セイリス・フェアウッド
セイリス・フェアウッド
それにしてもハルナとリアナ、ずいぶん仲良くなってるな。まるで親子みたいだ。
ハルナとリアナは手をつなぎながら、仲良さげに話している。
瑠衣(ルイ)・アークレイン
瑠衣(ルイ)・アークレイン
そうだな。ハルナは小さい子に好かれやすいんだ。雰囲気が柔らかいから、母のような感覚なんだろう。
セイリス・フェアウッド
セイリス・フェアウッド
羨ましい雰囲気だよな。
セイリスは少し笑いながら、ルイに尋ねた。
セイリス・フェアウッド
セイリス・フェアウッド
そういえば、ルイとハルナはこれからどうするんだ?
ずっとエルフの村に住んでいるのか?それなら僕の家に住んでていていいが。
瑠衣(ルイ)・アークレイン
瑠衣(ルイ)・アークレイン
あー全然考えてなかった。このまま村にずっと住まわせてもらうのもいいんだが・・・
春奈(ハルナ)・アークレイン
春奈(ハルナ)・アークレイン
どうせなら、この世界を冒険したいよねー!
セイリスが後ろを振り向くと、そこにはハルナがものすごい近くまで近づいてきていた。
セイリス・フェアウッド
セイリス・フェアウッド
うわぁぁぁ!!!びっくりした・・・。脅かすなって・・・。
春奈(ハルナ)・アークレイン
春奈(ハルナ)・アークレイン
あ、ごめんね!許して!
ハルナはセイリスがここまで驚くとは思っていなかったらしい。
瑠衣(ルイ)・アークレイン
瑠衣(ルイ)・アークレイン
おい、そういうところだぞ、ハルナ・・・。
春奈(ハルナ)・アークレイン
春奈(ハルナ)・アークレイン
はい、気を付けます。
そう言われると、ハルナは悲しそうに離れていった。
瑠衣(ルイ)・アークレイン
瑠衣(ルイ)・アークレイン
うちのハルナがごめんな。あいつ悪気はないんだけど、結構鈍感なところがあるんだ。
セイリス・フェアウッド
セイリス・フェアウッド
大丈夫、ちょっとびっくりしただけだ。
瑠衣(ルイ)・アークレイン
瑠衣(ルイ)・アークレイン
・・・話を戻そうか。俺もハルナと同じく、この世界を冒険したい。この世界がどんな世界なのか、どんな生き物が住んでいるのか、かなり気になる。
セイリス・フェアウッド
セイリス・フェアウッド
そうか・・・少し寂しいな。
瑠衣(ルイ)・アークレイン
瑠衣(ルイ)・アークレイン
セイリスも来るか?冒険するなら、人が多い方が楽しいだろ。
セイリス・フェアウッド
セイリス・フェアウッド
そうしたいのは山々なんだが、村には僕ぐらいしか強い魔法使いがいないんだ。もし何かあったとき、僕がいないといけないんだ・・・。
瑠衣(ルイ)・アークレイン
瑠衣(ルイ)・アークレイン
そうか、それならしょうがないな。村をしっかり守ってくれよな。また遊びに来るから。
セイリス・フェアウッド
セイリス・フェアウッド
あぁ。待ってるよ。
こうして話していると、エルフの村が見えてきた。
セイリス・フェアウッド
セイリス・フェアウッド
でも、今のままだと冒険用の荷物が足りないし、杖も必要なんじゃないか?
セイリスの言う通り、ハルナとルイは何も持たず異世界に転移してしまったため、手ぶら状態だ。
瑠衣(ルイ)・アークレイン
瑠衣(ルイ)・アークレイン
確かに・・・どこかに荷物の買い出しをしないといけないな・・・。
セイリス・フェアウッド
セイリス・フェアウッド
それなら、近くに街がある。よく買い出しに行くから、案内ぐらいはできるぞ。
瑠衣(ルイ)・アークレイン
瑠衣(ルイ)・アークレイン
お、助かる。それじゃあ、案内をお願いしようかな。
セイリス・フェアウッド
セイリス・フェアウッド
わかった。家に戻ったら支度をするから、ルイも準備しておいてくれ。
瑠衣(ルイ)・アークレイン
瑠衣(ルイ)・アークレイン
わかった。とはいっても、準備することはないな・・・。手ぶらだし。
 エルフの村に到着すると、セイリスとリアナが準備のため家に戻っていった。
ハルナとルイがぼーっとしながら待っていると、準備が終わったセイリスとリアナが家から出てきた。
セイリスは大きなバッグをしょっており、リアナは可愛い服とお化粧をしている。
春奈(ハルナ)・アークレイン
春奈(ハルナ)・アークレイン
わぁ!リアナ、めっちゃ可愛いじゃん!服もお化粧もいい感じー!
リアナ・フェアウッド
リアナ・フェアウッド
えへへ、ありがとうー!街に行くときにはこの服で行ってるんだ・・・!
リアナは頬を赤らめながら、小さく笑った。
セイリス・フェアウッド
セイリス・フェアウッド
さて、街に向けて出発したいところだが・・・ちょっと用がある人がたくさんいるみたいだぞ。
 言われてハルナとルイが後ろを振り向くと、エルフの村民たちがずらりと並んでいた。
ざわざわとした雰囲気の中、村長が2人の目の前に立った。
エルフの村の村長
改めまして、このたびは我らが村をお救いいただき、誠にありがとうございました。
お二人が村を発たれると聞き、せめてもの感謝をお伝えしたく、参上いたしました。
どうか、こちらをお納めいただけますと幸いです。
村長が持っている袋の中には、煌びやかに光るたくさんの金貨が入っていた。
瑠衣(ルイ)・アークレイン
瑠衣(ルイ)・アークレイン
そ、そんな・・・こんな大金、受け取れないですよ!
ルイが断ろうとすると、セイリスが耳にささやいてきた。
セイリス・フェアウッド
セイリス・フェアウッド
2人とも、お金持ってないだろ。ここは素直に受け取ってくれ。
そうだった。ハルナとルイは転移時、何も持たずに異世界に来てしまったため、お金はもちろん何も持っていなかった。
瑠衣(ルイ)・アークレイン
瑠衣(ルイ)・アークレイン
そうだな・・・村長さん、ありがとうございます、それでは、ありがたく受け取ります。
そう言うと、優しい笑顔を浮かべながら、村長がルイにお金を手渡した。
エルフの村の村長
あなたたちのおかげでこの村は救われました、このお金でも足りないくらいですよ。
ルイがお金を受け取ると、リアナが後ろから話しかけてきた。
リアナ・フェアウッド
リアナ・フェアウッド
それじゃ、行こっか!
春奈(ハルナ)・アークレイン
春奈(ハルナ)・アークレイン
よし、行こう!村の皆さん、お世話になりましたー!
ハルナは大きな声で村人たちの感謝に応えた。
名残惜しかったが、4人は村人たちに送られながら村を後にした。
瑠衣(ルイ)・アークレイン
瑠衣(ルイ)・アークレイン
・・・いい場所だったな。いつかまた訪れよう。

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