第6話

6.愛し愛されても消えゆく定め
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2024/03/31 02:18
「 はぁ、また来たの? 」
「 うん、ごめん、元貴。 」
「 お前、よく堂々出来るね。 」
「 若井は多分お前に”今“は惚れてるけど。 」
「 お前のその顔で良く好きになったよねw 」
「 可愛くもねぇし何か不細工じゃん。 」
「 …そーだね。 」
「 元貴は可愛いし、格好良いよね。 」
「 僕は可愛くもないし、特に才もない。 」
「 ミセスに必要無いもんね。 」
「 俺と若井だけでもお前が居なくても
活動出来るし、笑 」
「 やっと自覚した?w 」
『 あれ、涼ちゃん…? 』
『 今日一緒に来るって約束したじゃん。 』
『 …泣いてんの? 』
『 おい元貴 』
「 何?こいつが早く来たのが悪くない? 」
『 どんだけ言ったら気が済むんだよお前、 』
はぁ、やっぱり僕の王子様だ。
でも暴力はやめて欲しいなぁ。
『 俺、もう辞めるわ。 』
「 は…?若井…、、、? 」
『 これ以上涼架を傷つけるんなら
俺も辞める。 』
『 お前はどれだけ人を軽蔑するんだ? 』
『 大森元貴。お前は可愛いし、
お前の才も俺は分かってる。 』
『 これはやりすぎなんだよ。 』
「 …わかい、、? 」
「 若井っ…、! 」
どーせ僕はやっぱりおまけだよね、
「 若井、好き。 」
「 俺、おまえに惚れたんだよ、! 」
『 元貴も変わっちまったな、w 』
『 早く、涼ちゃん行って? 』
「 えっ、、? 」
「 ぼくっ、 」
『 もうそーいうの良いから。 』
『 俺、元貴と話す。 』
「 そーだよねっ、。 」
「 僕はどうせおまけだもんね、?! 」
「 もういいよ、若井。 」
「 大好きだったよ、若井。 」
「 もう帰るね。 」
もういいんだ。
別に浮気されても僕は愛し抜く。
どうなってもいいや。
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「 ぅ゛ぐっ…わかいのばか、 」
「 どうせみんな元貴だよねっ、、 」
「 かわいいもんね、、 」
「 あ゛~~、ムカムカするぅ~、、 」
「 いっそこのまま死んじゃおうかな。 」
「 …いいや、死んじゃえ。 」
高層マンションのベランダの 
柵に手をかけて。
後は、飛び降りるだけ。
長い髪は解いちゃおう。
邪魔だし。
あぁ、怖いな、、
死ぬ前に愛されたかった。
がたんっ…
身体がふわふわする。
空中に居るみたい。
気持ちいいなぁ、、
その瞬間、身体中に痛みが走った。
今までよりずっと痛い。
「 僕、できたよ、 」
褒めて。
やっと自分通りにできたよ。
たっくさんほめて。
頭なでなでしてね。
「 ひ、ろ…くん、… 」
愛人の名を呼んだのは、
もう僕の人生できっと最後になるかも。
若井。
意識が遠のいて行く。
やーっと飛び降りれた、笑

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