第117話

第99話_心地良い_
209
2025/11/24 06:00 更新
ぼんさん
ぼんさん
……本当は、おんりーみたいに
もっと強く生まれてたかもしれないのにな…って。



ぼんさんは独り言のように、

言葉を並べていった。


ぼんさんの、内に秘めた想いが知れたような気がした。


ぼんさん
ぼんさん
俺の家系はさ、昔から代々受け継がれて来た
大魔法使いなんだよね。
ぼんさん
ぼんさん
姉も兄も…弟だって、人知れぬ魔力の持ち主なのにさ。

























ぼんさん
ぼんさん
……俺だけ、平凡なんだよ。笑



笑っているような口調だが、

確かに悲しそうな表情をしていた。









ぼんさん
ぼんさん
…だからなのかな…
昔から、距離感とか空気とか…全然読めなくて。
ぼんさん
ぼんさん
…本当に、ここにいていいのかなって。
たまに…考えちゃってさ。


いつもの様子からは考えられないような、

か細い声だった。







_人には必ず、幾つもの弱みがある。

誰にも言いたくないような、隠したい事。



でも、ぼんさんはそれを伝えてくれた。

…なら、こちらも返さなくてはね。


おんりー
おんりー
…ぼんさんは、ぼんさんのままでいいんです。
おんりー
おんりー
ぼんさんは、いつも周りをよく見てくれている。
周りを、明るく笑顔にしてくれる。
おんりー
おんりー
ぼんさんといると、すごく心地良いんです。



おんりー
おんりー
みんなもきっと、そう思ってますよ。



真っ直ぐな目線で、

強く、はっきりと言葉にした。



ぼんさん
ぼんさん
……そう、だといいな。



一つ呼吸をする。

心なしか、先程までよりも柔らかな表情をしていた。




ぼんさん
ぼんさん
…ありがとう。
なんか、少し心が軽くなった気がするよ。
おんりー
おんりー
…それなら良かったですっ!




空は、すっかり暗くなっていた。


外は少し肌寒く、涼しい風が気持ち良い

季節の移り変わりを感じる気候だった。





……その中に紛れた微かな話し声を、

自分達は聞き逃さなかった。







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