ギィ……
ゆっくりと開いた扉。
そこに広がっていたのは、
薄暗い霊安室。
並べられたベッド。
白いカーテン。
そして、一番奥。
白い布が掛けられたベッドが、
ゆっくりと揺れた。
「…………。」
あなたの思考が止まる。
「……え。」
ガバッ!!
突然、白い布が勢いよくめくれ上がる。
中から白衣姿の男がゆっくり起き上がった。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
あなたは勢いよく後ろへ下がる。
バタン!!
「開かへん!!」
必死に扉を押す。
ガタガタガタ!!
開かない。
「なんで!?なんでぇ!?」
スタッフの声が響く。
「あなたさん!引き戸です!(笑)」
「……え?」
一瞬止まる。
「あっ……。」
今度は引く。
ガラッ!!
勢い余ってそのまま前にコケてしまう。
「いたぁ……。」
──モニタリングルーム。
MC「押してた!(笑)」
芸人「パニックすぎるやろ!(笑)」
スタッフも笑いを堪えきれない。
ディレクター「このシーン絶対使います(笑)」
霊安室。
白衣の男がゆっくり近付いてくる。
ズル……
ズル……
「……っ。」
あなたは目をぎゅっと閉じた。
「見なければ……。」
「いない……。」
「見なければ……。」
男は目の前まで来る。
あと一歩。
その時。
「ごめんなさいぃぃぃ!!」
あなたは深々と頭を下げた。
「通らせてください!!」
白衣の男も思わず止まる。
沈黙。
数秒。
モニタリングルーム。
芸人「謝った!(笑)」
MC「礼儀正しい(笑)」
スタッフ「演者さん笑ってます(笑)」
モニターには肩を震わせるお化け役。
「失礼しますっ!!」
ペコッ。
頭を下げながら真横を全力疾走。
「待ってぇぇぇ!!」
「いやぁぁぁぁ!!」
泣きながら走る。
一方その頃。
別ルート。
「あなたー!」
「どこー!」
「返事してー!」
メンバーたちも必死に探していた。
モニタリングルーム。
画面を見つめるAぇ! group。
佐野「めっちゃ泣いてるやん……。」
小島「かわいそうになってきた(笑)」
草間「でももうちょいでゴールちゃう??」
末澤「逃げ出さへんだけすごいわ。」
正門「頑張れ。」
さっきまで笑っていた5人も、
少しずつ応援するような表情になっていた。
あなたは涙を拭きながら歩き続ける。
すると——
『出口』
「……!」
「出口……。」
「ほんまに?」
恐る恐る近付く。
ガチャ。
扉が開く。
眩しい光。
「出れた……!」












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!