🎀🪄リアル設定🎀🪄
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血の気の引く感覚。
ふわふわぐるぐると、まるで自分の体じゃないような。
黒「 ……っ、はぁっ、 」
思わず車のヘッドレストを掴んで、シートに逆戻り。
額を伝う、冷たい汗。
胸がざわざわして、ヘッドレストを掴む手に力が入る。
青「 ……北斗?どーした、体調悪い? 」
先に車を降りたはずの樹の声が近くに聞こえる。
わざわざ戻ってきてくれたんだろうな、なんて回らない頭で考えるけど、胸のざわつきと視界の違和感は消えないまま。
黒「 …ぅ、あ…ごめ、 」
青「 え、ちょっと、お前顔色悪すぎ。体調悪いなら言えっての 」
「 どうする?ここで休んでく? 」
呆れたような声に苦しくなったけど、すぐに優しい声が降ってきて安心する。
樹の骨ばった細い指が背中を上下するのも、安心する。
黒「 …はぁっ、ここ、いや…、がくや、」
ここ嫌だから楽屋に行きたいって、ただそれだけのことを言うだけで、またすこし胸のざわざわが大きくなって、胸をさすった。
その様子を見たのか樹が心配そうに顔を覗き込んでくる。
薄く開いた視界から樹の心配そうな顔がぼやけて見えた。
青「 お前、貧血だと思ったらちょっと違う?何ほんと、どうしたの 」
黒「 …っわかんな、ぁ、はぁ、どくどく、する、 」
青「 どくどくって…、動悸?貧血だからか 」
「 俺お前のこと持てないからさ、楽屋までがんばれる? 」
黒「 ……ぅん、 」
樹に支えられながら、車から降りる。
ぐらぐらと、視界が揺れた。
自分の体が自分のものじゃないみたいにふわふわしていて、こわくて、涙が滲む。
黒「 ~っ、ふぅ…っ 」
支えられながら、というか、もう体重のほとんどを樹に預けてしまっている感じで。
重いよね、じゅり、ごめんね、
心の中でそう呟いた。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。