第4話

Christmas in Hell with You
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2025/12/28 05:00 更新

部屋に入った瞬間、シャルナークは満足そうに頷いた。


シャルナーク
完璧

.
まだ何もしてないけど
シャルナーク
雰囲気がもうクリスマス
.
なにそれ

基準が低い。目の前の彼はどうやら一度もクリスマスを誰かと過ごしたことがないらしい。

テーブルの上には近くのコンビニで買った小さなホールケーキ。
そして紙皿とフォーク二本。

シャルはそれを見て、子供みたいに目を輝かせた。

シャルナーク
一緒に食べるの?
.
当たり前でしょ

シャルナーク
やった



私がケーキを切っている間シャルは珍しく1人でソファに座って待っていた
コイツにも可愛いところがあるのだなと思ってしまう。

シャルナーク
ねえ
.
なに
シャルナーク
先にあーんして
何言ってるんだコイツは。急に理解不能なことを言ってきたせいでつい声に出てしまった。

.
自分で食べなさい
シャルナーク
クリスマスだよ?
シャルはフォークを持ったまま、口を開けて待つ。
本気。瞬きもしない。
.
…はい
私が渋々ケーキを刺して差し出すとシャルは素直に口を閉じる
シャルナーク

もぐもぐ
部屋にはシャルの咀嚼音が響く。
シャルナーク
おいしい
.
よかったね
シャルナーク
ダーリンがくれたからかな
馬鹿な男だ、誰が食べさせてもケーキの味なんて変わるわけないのに。
シャルは大きなイチゴとケーキを刺して私の方にフォークを向ける


シャルナーク
はいあーん
.
いらない

シャルナーク
えー
間延びした声。
シャルナーク
じゃあ一口だけでいいから

私は仕方なく口を開ける。
生っぽいクリームにスーパーで売られているものより少し小さい苺とシャルの唾液が混ざる。どろどろと甘くてつい吐き出してしまいそうだ


シャルナーク
どう?

.
…普通

シャルナーク
普通でいい
シャルはそれだけで嬉しそうに笑う。
もう治ったと言って包帯を外した腕をテーブルに乗せて、体を少し近づける。

シャルナーク
もう一回
.
調子に乗るな


でも結局もう一口。
シャルは私にケーキを食べさせたフォークをペロペロ舐めてまたケーキを食べ進める。

シャルナーク
オレの事好き?


.
好き


こういうのは恥ずかしがる必要はないため短く答える。

シャルナーク
クリスマス最高
こういう姿を見ていると彼は本当に頭が悪いんだなと思ってしまう。たった2文字の言葉で馬鹿みたいに喜んで、しかもそれをクリスマスの魔法だと思っているから。







夜になって、ソファで並んで座る。
テレビはついてるけど、誰も見てない。

シャルナーク
…今日さ

.
うん
シャルナーク
恋人っぽい事いっぱいしたね
私は何も言わず、シャルの頭に手を置く。
撫でる。いつも通り。



シャルはそのまま目を閉じる。


シャルナーク
好きだなあ
独り言みたいに。

私は答えない。ただ機械みたいに彼の撫で続ける

クリスマスは静かに終わる。ケーキも減って、部屋も暗くなって。

特別なことは何もない。
ただ、あーんして、好きって言って、撫でただけ。

それでシャルは満足で、
私も特に問題を感じない。

だから来年も、
同じことをする。

きっと、同じ顔で。




早く死んでくれないかなあ。






メリークリスマス!
クリスマス前に彼女と別れたので私は地獄のクリスマスでした♩

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