第22話

☆七夕☆ 〜星はいずれ巡り合う〜
9
2025/07/06 00:07 更新
シフォン
シフォン
……ははっ、なんで僕はこんなところにいるんだろ
シフォン
シフォン
告白だって、今が七夕なんだったら
一ヶ月も前のことなのに
シフォン
シフォン
なんで、今更……
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
それこそ、今日が七夕だからよ
シフォン
シフォン
……君は?
シフォン
シフォン
いや、そもそも死んでる僕が見えるの?
ミリセント・ブルーナイト
ミリセント・ブルーナイト
あんた、誰と話してんの?
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
あぁ、私、死者と会話できる力があるでしょ?それ
フーヤオ・メテオライト
フーヤオ・メテオライト
本当にそんな力だとすれば
是非とも彼女と会話させてもらいたいものですな
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
良いわよ
フーヤオ・メテオライト
フーヤオ・メテオライト
ですよね、本当にできるわけ・・・えぇっ!?!?
ミリセント・ブルーナイト
ミリセント・ブルーナイト
……なにそれ、そこにシフォンがいるとでも?
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
うん、いるよ
まぁ私は会ったことがないから本人かはわからないし、そもそも事故の衝撃で全身ぐちゃぐちゃで血も出てる状態だから会ったことあってもわかんないけど
フーヤオ・メテオライト
フーヤオ・メテオライト
なら、いくつか質問して
それで本人が見極めれば良い
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
あぁ、それは無理
多分覚えてないから
ミリセント・ブルーナイト
ミリセント・ブルーナイト
覚えてない?
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
死者が現世にいるのって大きく分けて二つのパターンがあって
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
一つは強い心残りがあってあっちの世界に行くことができない霊
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
もう一つは生者側の強い思いが
時期や場所によって強くなり死者を現世に呼び戻すパターン
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
前者だったらもちろん質問に答えられたんだけど後者だと転生するために生前の記憶は大体消されてるからほとんど思い出せないんだ
シフォン
シフォン
(時期、今日が七夕だからっていうのはそういう意味だったってこと?)
シフォン
シフォン
(そういうスピリチュアルなことはよくわからないからなんとも言えないけど)
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
ま、そういうわけだから
あなたたち2人の思いが七夕っていう時期と被って呼び戻したってことね
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
だから、あなたたちはさっさとその心残りをなくしてもう死者を呼び戻さないように……
フーヤオ・メテオライト
フーヤオ・メテオライト
彼女の姿が見えずとも彼女の声が聞こえずともその場にいるんだな
だったら私は追い返す気など毛頭ない
ミリセント・ブルーナイト
ミリセント・ブルーナイト
ちょ、あんた・・・
フーヤオ・メテオライト
フーヤオ・メテオライト
彼女に声が聞こえるんだろ、
彼女は見えているんだろ
フーヤオ・メテオライト
フーヤオ・メテオライト
彼女があっちの世界とやらに行ったら彼女は1人になる、そんな苦しい思いもうさせるわけにはいかない
シフォン
シフォン
……フーヤオ
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
ダメよ
フーヤオ・メテオライト
フーヤオ・メテオライト
なぜだ?
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
霊魂はとても繊細なの
だから、現世に留まって人の悪意に触れていればその形は変容し亡霊と化す
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
生者であった頃に純粋であれば純粋なほど
呼び戻した思いが強ければ強いほどその亡霊に手がつけられなくなる
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
それを私は良しとしない
だから、あなたたちが未練を断ち切らないのなら私は・・・
そう言ってコレットさんは僕の方に手を向ける
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
彼女の霊魂を消滅させる
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
悪いけど、これは強引な手だから
シフォンさんは消えない苦痛を永遠に受けることになるけどそれで良い?
フーヤオ・メテオライト
フーヤオ・メテオライト
そんなことをする前にお前を殺す
ミリセント・ブルーナイト
ミリセント・ブルーナイト
待ちなさい
ミリセント・ブルーナイト
ミリセント・ブルーナイト
コレット、ひとつ聞きたいことがあるのだけど
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
何?
ミリセント・ブルーナイト
ミリセント・ブルーナイト
故人を思い出すこと、思いを馳せることも未練なのかしら?
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
程度によるかな
少なくとも未練に囚われてがんじがらめになってこんなこと(シフォンに化けたフーヤオの自撮り)をするのは思いっきり未練たらたらだけど
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
ふとした瞬間に思い出したり、お墓参りの時に思いを馳せたりするのは普通のこと、未練とは違う
ミリセント・ブルーナイト
ミリセント・ブルーナイト
……なら、私は未練を断ち切る
フーヤオ・メテオライト
フーヤオ・メテオライト
ミリセント、お前何を言って……
ミリセント・ブルーナイト
ミリセント・ブルーナイト
フーヤオ、冷静になって考えてみなさい
私たちの我儘で彼女に苦痛を与えたいの?
ミリセント・ブルーナイト
ミリセント・ブルーナイト
彼女が不安になるようなことをして良いの?
フーヤオ・メテオライト
フーヤオ・メテオライト
……それは
フーヤオはお姉ちゃんの言葉で迷いが生じたようだった

なら、僕がかけるべき言葉は一つしかないだろう
シフォン
シフォン
コレットさん
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
呼び捨てでいいわ
”さん”はいらない
シフォン
シフォン
なら、コレットちゃん
フーヤオに伝えたいことがあるんだ
お願いできる?
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
別に呼び捨てでいいんだけどまあいいわ
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
ここまで理性が残っている死者は初めてよ
そっちから伝えたいことがあると言ってこられるなんて
シフォン
シフォン
そうなんだ
それえでどうかな?
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
内容によるわね
シフォン
シフォン
大丈夫だと思うよ
僕が伝えたいのは・・・
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
(へぇ、覚悟が決まってるわね
さすがに同い年でその決断が出せるなんて)
彼女のその言葉に私は素直に感心していた
同級生でクラスメイトのフーヤオの話から同い年で優しく思いやりがあるがどこか幼さを残した子だと聞いていたから

永遠に苦痛に味わうことになるか死者は死者らしくあの世に逝かなければならないなんて聞いたらどうなるかわからなかったのだが・・・いや
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
(そもそも、自分が死んだ状態だとわかって正気を保っていられる時点で察するべきだったわね)
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
わかったわ
その内容なら大丈夫よ
シフォン
シフォン
それはよかった
フーヤオ・メテオライト
フーヤオ・メテオライト
シフォンは何て言ったんだ?
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
ええ、一言一句違えることなく伝えるから
よーく聞きなさい
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
『いつまでも告白の返事をくれないなんてフーヤオらしくない
そんならしくないフーヤオに未練がましく残ってほしいと言われてもお断り』
だそうよ
フーヤオ・メテオライト
フーヤオ・メテオライト
___!
それを聞いたフーヤオは目を大きく見開き、しばしの沈黙の後
ずょん
フーヤオ・メテオライト
フーヤオ・メテオライト
はっはっは!!!!
突然大きな声を上げて笑い始めた
その笑い声は大きくてどこまでも届くほどで

その勢いのままフーヤオは
憑きものが取れたようなすっきりとした表情で
フーヤオ・メテオライト
フーヤオ・メテオライト
シフォン、私はあなたに嫌われることだけは避けなくてはいけませんなぁ!!
フーヤオ・メテオライト
フーヤオ・メテオライト
シフォン、私もあなたのことが好きですぞ!!
どこまで行こうと私はあなたを追い続けましょう
フーヤオ・メテオライト
フーヤオ・メテオライト
ですから、私がいずれそちらに行くまで待っていなさい
フーヤオ・メテオライト
フーヤオ・メテオライト
その時は必ずあなたを肌で感じ直接触れ合い
同じ言葉を紡ぎましょう!!!!
フーヤオ・メテオライト
フーヤオ・メテオライト
生まれ変わろうといずれめぐり逢い
あなたを愛します
シフォン
シフォン
......うれしいよ、フーヤオ
彼女は私にしか聞こえないそんな言葉を残して消えた
彼女を現世に縛り付けていた問題が解決しあるべき場所へと帰ったのだろう
フーヤオ・メテオライト
フーヤオ・メテオライト
......ふぅ、これでよかっただろうか?
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
ええ、彼女はあるべき場所に帰ったわ
フーヤオ・メテオライト
フーヤオ・メテオライト
___そうか
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
彼女は最後にこう言っていたわ
フーヤオ・メテオライト
フーヤオ・メテオライト
___いや、言わなくて良い
コレット・ルミエール
コレット・ルミエール
そう?
フーヤオ・メテオライト
フーヤオ・メテオライト
いつかまた会った時に聞くさ
「やっと......会えたな○○○○」

「うん、久しぶり○○○○」

「あの時の返事を聞かせてくれ○○○○」

「.....うれしいよ○○○○
末永く、生まれ変わってもよろしくね」

プリ小説オーディオドラマ