…チュンチュン…チュンチュン……
パチ………
……もう朝か…。
視界がぼやける。
あまり使わない弱々しい手を精一杯伸ばし、
机にある置き時計を取る。
時計の針はもう昼の12時過ぎを指していた。
…朝じゃないやん。…もう昼やん…。
昨日寝たのが夜の1時過ぎだから…。
…………
駄目だ…計算できん←
目を何回か擦り、カレンダーにピントを合わせる。
…あの日から、もう何年経っただろう…。
あの日の記憶が蘇る。
母が鎖で繋がれて、
撃たれる直前に言った言葉。
『産んでごめんね。』
泣きながら、俯きながら…ポツリとそう言っていた。
今にも消えてしまいそうな、かぼそい声だったが、俺にはハッキリ聞こえた。
その瞬間だけ時が止まったように、長く…長く感じたのを覚えている。
…謝るくらいなら産むなよ…
なにがごめんねだよ…
ふざけんな…
ポスッ
近くにあった枕を壁に思いっっきり投げる…
が、力がないためか弱々しい音が返ってきた。
ひとつ、またひとつと眼から雫を落とす。
ポロ…ポロ…
辛い…苦しい……
………












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。