世間では冬が明け、もう時期卒業シーズンへと向かう。
ショックから来る一種の不安症により、一時期療養をしていた紗彩も最近仕事に復帰したらしく、
退院した後の運転をしてもらうことにしてもらった。
記者の皆さんにお辞儀しながら急いで車に乗り込み宿舎へと走らせる。
宿舎に戻ると
でもそこにミナの姿はない。
あの日、あの時の会話には続きがあって。
これは他のメンバーには個別で病院に来てもらって、自分の思いを伝えた。
絶対他にもっといい方法があったはず。
だけど自分はこんなことしかできない。
だって、
ミナで不器用だったら、俺の方がもっと不器用だから。
8人の愉快な仲間たちのパーティ(?)から抜け出して、数ヶ月ぶりに自分の部屋に戻ってあらかた荷物整理をしたい。
ミナの部屋に...
ガチャ🚪
〈あなたの部屋〉
一回自分に考える時間が欲しい。
なぜ自分の部屋にミナがいたのかということについて議論がしたい。
単純に部屋を間違えた?
トイレを借りた?
いやそんなことで来るわけないか。
....ん?
もともと荷物は最低限のものしか置いてないから散らかることはない。
でも、なんというか凄く見栄えが良くなった気がする。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。