第15話

つかの間の休息②
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2025/08/31 01:49 更新
次の日、あなたはキャップを深くかぶり、ダボっとしたTシャツにジーンズ。完全に「男の子」に見える格好で街を歩いていた。
先日のオリーブヤングでの冷や汗体験以来、用心を重ねているつもりだった。

人混みをすり抜けながら歩いていると、路地の隅でしゃがみこんでいる青年が目に入った。
リブ
リブ
ほら、怖くないよ
穏やかな声。猫の方も警戒心を解いて、そっと顔を近づける。
(なまえ)
あなた
(あの人...)
あなたは立ち止まった。どこかで見た顔。でも思い出せない。

その青年は、BOYS2PLANETの練習生――チェリブ。
歌もうまいわけではなく、ダンスも特別に得意ではない。けれど、ひとつひとつを真面目に取り組む姿と抜群のルックスで少しずつファンを増やしていた。
彼の内気で物静かな性格は、街中でもよく表れる。知らない人に自分から声をかけるなんて、ほとんどできない。
そのとき、猫があなたの足元に小走りでやって来た。
(なまえ)
あなた
ひっ....
思わず肩をすくめ、あなたは小さく後ずさる。
猫は嫌いではないが、いきなり来ると怖い

猫はにゃあと鳴き、足元にまとわりつく。
その様子を見て、チェリブは驚いたように目を見開いた。
リブ
リブ
(……猫が苦手なのかな? ……いや、それより……この子……)
チェリブの脳裏に、オーディション会場で見かけた人影がよみがえる。
歌がすごく上手くて、謎の魅力を持っていたあなたのことをチェリブはよく覚えていた
声をかけたい気持ちが喉まで込み上げる。
リブ
リブ
……
けれど、結局ことばにはならない。

あなたは猫から逃れるように、軽く会釈してその場を去っていった。
残されたチェリブは、しゃがんだまま小さくため息をつく。
リブ
リブ
(やっぱり……気になる。でも、俺には無理だよな……)
猫の頭をひとなでしながら、そうやって自分に言い聞かせるのだった。

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