店内に静寂が落ちる 。
シン「戻れないって ……
坂本さん 、この子何者なんすか ? 」
先程までの可愛らしい喋り方はどこへ行ったのか 。
流暢に意味のわからないことをツラツラと
並べるあなたに少し警戒するシン 。
彼の問いに 、坂本は少し考えた後
夢へ視線を向けた
坂本( …… 天城あなた 。
JCCの頃から いつの間にか俺たちの前に
現れるようになってた 。俺より年上らしい)
シン「なっ …… !! 坂本さんより年上って 、
でも見た目は完全に小学生ですよ !?!? 」
エスパーの力で心を読み会話することが多い二人は
いつものようにそう会話を交わしたが 、
『なんか急にバカにされた !?!?
一応この姿だと15歳想定ですぅ !!! 』
あなたにそれがわかるはずもなく 、
喧嘩でも売っているのかと勘違いして 睨みつける 。
ただ 、身長差のせいで上目遣いに
しかならなくて 、シンは苦笑しながら
ぽんぽんとあなたの頭を撫でた
彼からすれば 、先入観や口調も相まって
妹くらいにしか見えないのだ
撫でられるのは満更でもないようで
あなたも手を払い除けない
『私をご存知ないシンくんの為に教えてあげよう !!
あなたは今まで年齢を自由自在に変えてターゲットを
殺すやり方でやってきたの 。
幼女から老人まで好きな姿になれるんだよ !!凄いだろ』
坂本(南雲の変装技術と似たような感じだ … )
シン「それって普通に凄いですね … 」
『何故いきなり敬語 … ?
まぁいいや 、だから年齢不詳でやってるんだけど …
気がついたら 不老不死 ~ なんて噂されるように
なっちゃってたんだよねぇ』
全然死んじゃったけど ~
だからさっき 、坂本くんは驚いてたってわけ
そう付け足してコロコロ笑うあなた 。
だけどシンは説明されても謎だらけな彼女に
頭を悩ませた
不老不死の少女がいる 、というのは
殺し屋をやってる際に 小耳に挟んだことはあったが
知っていても 、理解している訳では無い
それを感じ取ったのか 、
坂本「 … それよりなんでお前は生きている ?
それと戻れないってどういうことだ」
普段無口な坂本からの矢継ぎ早にくる質問に
あなたは少し眉を下げて困ったように笑う 。
『 … ある人から逃げてたの 。
その時にちょっとしくじって足をナイフが掠めて …
大した傷じゃなかったから放っておいたら 、
急に心臓がバクバクし始めて死んだ !!!! 』
シン「なんか軽くねぇか … ? 死んだんだろ ? 」
『死ぬ時って案外そんなもんだよ』
ケロッとしてそういうあなたに
シンは若干引く 。
でも お構い無しに彼女は話を続けた
『そのまま死んだと思ってた
… いや 、確実に死んだはずだったのに 。
昨日目が覚めたら 、この姿になっててさぁ 。
元の姿にも戻れるんだけど 、数分するとまたこの姿 …
容姿を変えれるのは超能力とかじゃないから
原因もわからなくて 流石に困っちゃったよね』
あまりにも現実離れした話 。
信じ難い内容ではあったが 、
シンは不思議と嘘をついているようには見えなかった
…… いや 正確には
シン( …… 読める )
先ほどまでは空っぽだったあなたの心が 、
今は確かに読めて 。
そこにあったのは 、
表情からは想像もつかないくらい小さな不安 。
それだけは 、偽りのない本音だったから
𝐍𝐞𝐱𝐭······▸












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。