俺は昔からよくイジメられていた 。
冷たいとか 、先生に可愛がられてるとか 、
気持ち悪いとか 、殆ど言いがかりみたいな理由で 。
それで色々と意地悪された 。
教科書や机に落書きされるのは別にいいけど 、
上靴とか筆箱を隠されるのは正直 、困った 。
俺は盲目だからだ 。
赤ちゃんの頃から盲目で 、
今まで景色や家族まで見た事が無かった 。
けど 、俺もやられっぱなしというわけじゃない 。
しっかりと仕返しはする 。
俺は人よりも耳が良いらしい 。
で 、教室の端に居ても 、
全員の話していることを聞き取れる 。
だから悪口とか 、誰が誰を好きとかっていう話を
聞き取って 、本人にバラしたりして 、
友人関係を壊すなんてこともやってた 。
でも 、俺も同じくらい意地悪されたし、
おあいこってことで 。
だけど 、今回は完全にこれが裏目に出た 。
クラスメイトの○○が 、
そんな俺に目を付けてイジメ始めた 。
これがかなり悪質で 、今までは意地悪で
済む程度だったけど 、怪我をするくらい 。
しかも 、周りには自分がやったって
バレないようにするのが上手い 。
仕返ししようにも隙を出さないし 、ホントに困る 。
そんな中 、俺を庇ってくれる人も居た 。
違うクラスの✕✕ 。
○○とは双子で 、親でも見分けが
付かないくらい そっくりらしい 。
今まで見分けられた人が居ないだって 。
とにかく 、○○と✕✕は双子でも 、性格は真逆 。
✕✕は本当に優しくて 、俺の味方をしてくれる 。
ホント天使って 、✕✕みたいな人を言うんだと思う 。
そんな時 、○○と✕✕の誕生日会を
開くってことで 、家に呼ばれた。
最近の○○は本当に調子に乗ってて 、
手が付けられない程だ。
だから 、俺はちょっとした悪戯をすることにした 。
そんな手紙を出してやったの 。
○○はこんなのはただの悪戯だって
強がってるけど 、ずっと✕✕の近くにいるから 、
大分 、ビビッているみたいだわ 。
そっくりな✕✕と一緒に居れば 、
相手が見分けがつかないはずだから 、
大丈夫だって思ってるんだろうな 。
これで少しは懲りたか 、って思った時だった 。
急にバンと音がしたと思ったら 、
みんなが叫び始めた 。
停電が起きたのだ 。
物凄い混乱ぶりだ 。
それから5分後 。
今度はさっきよりも凄い悲鳴が聞こえてくる 。
阿鼻叫喚ってやつ 。
なんと 、○○が包丁で刺されていたらしい 。
すぐに警察が来て 、○○の両親や誕生会に
参加している人たちからの事情聴取を始める 。
そして 、警察は俺を容疑者として逮捕した 。
調べたところ 、○○に何か目印みたいなものを
付けられてた痕跡が無かった 。
だから 、『 停電で暗闇の中 』、○○を特定して
刺せる人間は『 盲目 』の俺しかいない だって 。
俺が 、○○と✕✕を
判別できることは 、みんな知ってたし 。
俺が警察だったら 、
きっと同じことを考えたと思う 。
でも 、俺は数日後に釈放された 。
なぜなら 、真犯人が見つかったから 。
いるだろ 。
俺以外で判別することができる人が 。
―― もう一人だけ 。
【 解説 】
犯人は✕✕ 。
親でも見分けがつかないくらい
そっくりな双子でも 、
本人にはどっちなのかがわかる 。
盲目なのに所々おかしい所がありますが 、気にしないでください …












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。