第3話

⚚~2~⚚
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2026/03/11 08:53 更新









食堂を出てリリアンと別れると仕事に取り掛かる。
まずは総統様のお部屋へ向かい、お掃除をするのだ。

総統様はこれから総統室にて書類をなさるのでお昼まで部屋に帰ってこない。というか、書類を溜めすぎて夜まで戻ってこられない。
(なまえ)
あなた
失礼致します。
誰もいないであろう部屋にもしっかりと挨拶をして扉を開ける。これからするのはお部屋のお掃除とベッドメイキングだ。

まず、あまりシワがよってないシーツと布団を外し、シワを正す。ベッドの枠とマットレスの間にシーツを入れ固定し、掛け布団をその上に乗せたらベッドメイキングは完成だ。

次は掃除。上から下に、はたきを使い棚のホコリを取って、床を幹部のロボロ様率いる機械創造科が作ったそうじきとやらで床のゴミを吸い取っていく。これが楽で腰が痛くならない。

これらの作業をはなうたを歌いながらすぐに終わらせ、掃除用具を持って総統様のお部屋を出た。









掃除用具を片付け、廊下を歩く。

総統室の掃除は書類等の関係で週一でやる事になっているのでお昼まで2時間ほど余った。お昼は13時ごろに始まるのでどこかで時間を潰そうか。
???
お!あなたではないか
(なまえ)
あなた
あ、!
私にそう声をかけてきたのはよくここを出入りする情報屋であり、私をここに連れてきてくれた恩人でもあるニージア様だ。

薄紫色の髪をハーフツインにして黒い目をしたいつ見ても若く見えるが、実際のところ、年齢はわかっていない。
(なまえ)
あなた
ニージア様、来ていたのですね。総統様にお会いに?
ニージア
ニージア
そうじゃ、でも、お主の顔を見に来たという理由もあるぞ。上手くやっておるかの?
(なまえ)
あなた
はい、メイドとして、しっかりやっているつもりです。
ニージア
ニージア
今や総統の専属メイドだと聞いた。やっていけているようで、よかったよかった。
(なまえ)
あなた
ありがとうございます
???
ニージア様ぁ!
すると、ニージア様の後ろから誰かがかけてきた。

彼女はイルーナ。私がニージア様に拾われた時、私をとても気遣ってくれた子だ。
イルーナ
イルーナ
ニージア様、なんで入城許可を取っている途中でいなくなってしまわれるんですか。捜しましたよ、、、
ニージア
ニージア
すまんのぉ、イルーナ、早くあなたの顔が見たくての
イルーナ
イルーナ
私だって見たいですよ。何年一緒にいたと思っているんですか
イルーナ
イルーナ
あなたちゃん、お久しぶり
(なまえ)
あなた
久しぶり
彼女はニージア様のメイドさんで夜空のように青い目と髪を持っていて、その髪を三つ編みにしている。ロングのメイド服がとてもよく似合っている。
ニージア
ニージア
ちょうどいい、わしらはこれから総統室に行くのじゃが、共に行かんか?話しながらの方が楽しいじゃろう?
イルーナ
イルーナ
そうですね。お仕事は終わってる?
(なまえ)
あなた
うん、午前中のお仕事は終わってるよ
ニージア
ニージア
では、共に行こう!レッツゴーじゃ!








3人並んで話しながら歩いていると、すぐに総統室に着いてしまって、ニージア様、イルーナちゃんは総統様に会いに行った。

私はちょうどいいとお見送りを頼まれ、部屋の前で待機中。窓の外の青空を見ながら今日も平和だとのほほんとしていた時、基地の警報が鳴った。
(なまえ)
あなた
な、なにっ!?
思わず耳を塞いでしゃがみこむ。怖がりの私はこの警報の音が死ぬほど嫌い。毎回この耳を劈くような音を聞く度に肩を震わせている。
放送
基地内に侵入者が確認されました。場所は総統室付近。近くの者は直ちに現場へ向かってください。繰り返します、、、
(なまえ)
あなた
そ、総統室付近って、、こ、ここここここ!?そんなッ!
でも、逃げる訳には行かない。メイドは主を守る必要があるため、私はドアを守るように立つ。とても怖いけれど、じっと侵入者が拘束された連絡を待つ。

すると、目の前の窓から人影が見えた気がした。この基地で見たことの無い、全身黒い服を着た人が、こちらを見てナイフを抜く。
(なまえ)
あなた
ひッ!?
こわい、!こわいどうしようどうしよう!

そんな考えが頭を巡る。
思わず身をかがめた、、、しかし、痛みは来なかった。
トントン
トントン
大丈夫か?
(なまえ)
あなた
と、トントン様、!
トントン様は侵入者をひとひねりすると、こちらに向き直る。
トントン
トントン
怪我はないか?大丈夫やった?
(なまえ)
あなた
はい、ありがとうございました。
グルッペン・フューラー
グルッペン・フューラー
あなたッ!大丈夫だったか!?
(なまえ)
あなた
はッ、はいッ!大丈夫ですッ!
ニージア
ニージア
よかった。トントンは間に合ったようじゃな
(なまえ)
あなた
あ、そ、そういえば、お話は終わりましたか?
グルッペン・フューラー
グルッペン・フューラー
あぁ、終わった
ニージア
ニージア
うむ、では、わしらはこれでおいとまするかの
(なまえ)
あなた
承知しました。それでは、入口までお送りします。
総統様、トントン様に礼をして3人へ玄関へと足を進めた。





玄関に着くと、別れる前に少し話す。
ニージア
ニージア
のうあなた。もしもここで嫌なことがあったら何時でも帰ってきてよいからの。
ニージア
ニージア
そんなこと、ないことを願いたいが。
(なまえ)
あなた
そうですね。そのようなことがあったら帰ります。
ニージア
ニージア
そうでなくとも何時でも遊びに来るといい。
ニージア
ニージア
では、またな!あなた!
イルーナ
イルーナ
ばいばい!
(なまえ)
あなた
はい!さよなら!
ニージア様に一礼、手を振ってくれるイルーナちゃんに手を振り返してふたりが見えなくなったところで城内へ戻った。













(なまえ)
あなた
はぁぁぁぁ、、、怖かった、、、
ニージア様、イルーナちゃんを玄関まで見送ったあと、まだ時間があったので部屋に戻り、ベッドに座った。クッションをぎゅっと抱き締めると、空気が抜ける音がかすかに聞こえた。

あのギラリと光ったナイフの刃がこちらに向いて今にも刺されそうだった。考えただけで涙が出てくる。

辞めればいいだろうと他の人は言うかもしれないけど、私は辞めない。ニージア様が連れてきてくれた場所だし、迎え入れてくれて、居場所をくれたこの国が好きだから私はこの先も辞めないだろう。
(なまえ)
あなた
、、、あ、もうそろそろ総統様の元へ行かなくちゃ









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