《宇髄side》

すれ違う生徒達に挨拶を返していく。









いつもより遅くなっちまったなぁ、とか思いながら
くあぁ、と欠伸をひとつ。

いつもよりずっと遅い足取りで美術室に向かっていると、









⚡️

汚い高音が近くから聞こえた。









聞き覚えのあるその悲鳴に、声の主がいるであろうところへ足を運ぶ。
















ー  ー  ー  ー  ー  ー

🌊

ばちこーん 、 と教師が生徒を叩く音が響く。





生徒のほうは先程まで逃げていたのだろう、息も絶え絶え、叩かれた頬を押さえて転げ回っている。

この体育教師に追いかけ回されて未だ叫べる気力がある彼は



夜に鬼を狩る、










鬼殺隊の一員である。













。  。  。  。  。

愛用のジャージを着た体育教師ー冨岡義勇は、俺に気付いてこちらを向く。

時計を見やると、そう言って颯爽と校庭へ駆け出して行った。

…果たしてコイツに颯爽という表現が合うだろうか…














👋 

……俺が冨岡を追っ払ったと思っているらしい。

🎶





























《善逸side》

ー逃げるしか無い。








気付けば足が勝手に動いていた。

先生が鬼の形相で俺の腕を掴む。

なんて言っているとチャイムの音が聞こえた。








……終わった。

廊下に響き渡る声で全力で叫ぶ。


でも…… 

「おい、五月蝿いぞ、カス」

聞き覚えのある声がした。